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「猿の惑星: 創世記」
監督・ルパート・ワイアット
主演・ジェームズ・フランコ

 これはですね、、。企画聞いたときといいますか
 この映画の存在を知った時はね、
 あざといことするな、、、て程度でした。
 で、チンパンジーやサルたちは、全部CGでやるんだろうし、、。
とかなり、冷めた感じでした。
 ところが、この映画が意外に(すいません)できが良いと言う
評価を色々文献でチラホラ聞き出して、、。
 見てみたら、、、

 めっちゃ面白かった。

 流石に、かれこれ6年前の映画なのでサルのCGは
ちょっと厳しいところがありますが、
なにより、SFとしてめちゃくちゃよく出来ている。
 
 前日譚で間を埋めているだけというより、
一本としてめちゃくちゃ良く出来ている。 
色んな要素があるとは思うんですが、
前半は、SF。シーザーが閉じ込められてからは、
飼育員が監獄だっていう台詞があるのですが、
 まさに、脱獄者というか、
 これ、奴隷の反乱を描いた、「スパルタカス」ですね。
 サルに起案場移入なんて出来るのか、と
思いがちですが、出来るんですね、、、、。これが。
「アバター」で肌が青くて、鼻が長くても
感情移入できて、映画として成立することが証明されたって
押井さんがいってましたが、まさにそのとおり。
 進化しつつある殺人サルにも感情移入できます。
 というより、その前があるからなのですね。
 これ、脱獄物であり、刑務所物なのです。

 残念なのは、途中からジェームズ・フランコが完全に退場して
傍観者になってしまうことぐらいかな、、。
 まぁ、それで余計シーザー目線の映画になってると思いました。
 余計なことをいうと、「ゲムスロ」とかで、ハードな作品に
毒されている私など、
 ラスト、迎えに来た、人のJ・フランコを大勢のサルの前で、
首をねじ切って殺して欲しかった。そしてその生首を掲げてほしかった。
駄目か、、、。ひどすぎますか。
  サルは、サルを殺さないというルールというか、禁忌ができたりするぐらいですからね。

 SFって小説なんかとくにですが、読み手と書き手の
どっちが頭いい合戦なのですが、この作品は、
本当に、SFとして相当なものです。

☆☆☆☆☆