wa 

「ワイルド・アパッチ」
監督・ロバート・アルドリッチ
主演・バート・ランカスター

 ロバート・アルドリッチも職人です。エンタメを撮りつつ、人間ドラマも
きっちり盛り込む。
 主に、70年代あたりに活躍した監督で、
 押井守が面白いこと言っていたので、そのまんま
書きます。
 受け売りっていいますが、どうせ、みんな得た知識は受け売りだから。
 ロバート・アルドリッチ(オルドリッチだったり、アルドリッチだったりする)
 って日本の映画監督の舛田利雄だっていうんですよ。
 映画というか、全部そうですが、逆に、巻き込まれて過ぎて、正確に
批評できない場合もありますが、
 同時代に生きた人ほどその空気とか感じていないことはありませんから、、。
 といっても、押井さんって70年代だとぎりぎり中学生
ぐらいかなとか、思うんだけれど、、。

 確かにコンプリは出来ていないけどふたりとも、会社の要求を飲みつつ
きっちりエンタメにして、そのうえで、人間を描いていると思う。
単純に筋を追っているだけでなく、そこにドラマ性がある気がする。
 そして、超多作。

 本作もそう。
 居留地から逃げた、凶悪なアパッチ族のリーダーを
捕まえるだけのワンアイデアものだけど、
 白人側の老いたガンマンのバート・ランカスターと
新任の騎兵隊の中尉しかも(牧師の息子)との対比。
インディアン・サイド描き方が時代性もあり弱い気はもちろんするけど、
金で契約して、白人サイドに寝返ったインディアンがこれまた、かっこいい。
 彼が語る、少ない語彙の片言の英語はマジで重い。
 まぁ、西部劇にありがちなみんなあんまり喋りませんが、、、。
 で、追うもの、追われるものの、頭脳戦もエンタメとしても良く出来ているし、
面白い(おもに、馬を扱ったやり取りですが)。
 

 あっという間に、終わるけど、
 短さも、エンタメ映画の要素の一つだと私は思っていますから、、。
 もっと見させてくれ、と観客に思われる内が華なんですよ。

☆☆☆☆☆。