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「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」
監督・ジョン・リー・ハンコック
主演・マイケル・キートン

 本作、もう一つ期待してなくて、夏の夕立のせいで、
予定していた時間に映画館に行けなくて、仕方なく見た作品です。

 ところが、やはりハリウッドの脚本家はすごい。 
 想像以上に面白かったし、見たあとにじわじわ来ます。

 よく、読後に嫌な感じになる、ミステリのことを
イヤミスとかって言いますが、言うなれば、本作"イヤ実録モノ"。
 もうフランチャイズやシステム化された外食産業のフォーマットですら
ある、マクドナルドを一大世界企業にした男、レイ・クロックを
マイケル・キートンが演じています。
 その実録モノであり、評伝ものです。

 このレイ・クロックという男、冒頭部分や劇中でも台詞で触れられていますが、
所謂、車一台で全米中を回る、売れないセールスマンでした。
 その男が、ある日、たどり着いたのが、カリフォルニアの片田舎でそれこそ、
"行列の出来る店"になっている、ハンバーガー屋のマクドナルドだったのです。
 ここを切り盛りするのは、マクドナルド兄弟。
親しくなり、店のシステムとか教えてもらい、、、。というお話。
 今のマクドナルドのシステムはもうこの二人によって既に出来ています。
 しかも、フランチャイズ化も、西海岸に限られていますが、数店舗展開。
 ところが、このMキートンがちょこっと、実は、がちがちに契約で
固められていたにも、関わらず、事業拡大のため、弄り、
 西海岸での数店舗の会社から、世界企業にするわけです。
 
 キーは、もちろん、キートンのえげつなさもありますが、
この地道な商売を展開させたい、二人の兄弟とキートンとの確執ですね。
もう既に、その萌芽はありとあらゆる場所にありました。
 これ、早い話、企業の乗っ取りの話でもあるんですよ、、。
 このシステムを全部考えた二人の兄弟が本当に可哀想すぎ、。
 よく、日本の一時間半の7時頃放送している、スペシャル番組で
出て来る、カラオケの特許を取らなくて大損した、おじさんがいますよね。
 ほぼあんな感じ。
まぁ、もちろん、全国展開いや、全世界展開できるようなノウハウを
つけくわえたのは、マイケル・キートンだけど、
 やっぱりこのノウハウはこの二人のものでしょう。
 ポスターにもあるように、このMキートン演じる男が、
善人か悪人かみたいな面白さはありますが、これ、最後まで見ると
わかります。
 

 ネタバレ

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 悪人です。
 モロ悪人です。
 最悪です。
 ラストに、なんかのコンベンションか大会に
呼ばれてスピーチのい準備をするシーンで終わるのですが、
 なんと、スピーチもパクっている。恐ろしいまで、に、、、。
 それに気付いた瞬間のぞっとする恐怖と言ったらないでしょう。
 しかも、本人そのことに全くの罪悪感を感じていない。
 自分が、それこそ、ファウンダー創業者だと、、、。

 そのパクったスピーチですが、売れないセールスマン時代に
オーディオブックみたいな感じで、自己啓発本を毎晩かけている
のですが、
 そこに、成功のキーはpersistenceだと盛んに言われています。
字幕の訳は、なんでしたっけ、根性とか努力とか、そんな感じ?。
 ごめんなさい。わすれちゃった・。
 私の貧弱なボキャブラリーだと、これって、"こだわり"なんですよね、、。
googleの意味だと、固執と出てます。
 別に英名なる字幕の方に楯突くわけではありませんが、
ちょっと違うかな、、、とまぁ、一緒ですが、
 それより、キーは最後の最後までパクってるというところにあるので、
 そこが、ポイントです。

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 悪い映画ではないどころか、
所謂、それこそ、アメリカが誇る外貨獲得の一大産業でしょうが、
その発展のヒミツには、こういうことがあったいう、
告発モノでもあるわけですが、

 いかんせん、映画としては、ちょっと地味かな。

 残念ながら
星は、
☆☆☆。

 見てるときは、これ観たら、マック行きたくなるなぁとか、
思ってたけど、真逆です。