「オデッセイ」
監督・リドリー・スコット
主演・マット・ディモン
最近、ほんと更新できなくてすいません。こんな感じで、ブログって
終わっていくのね、てのを自分で実感しておりますが、、。
いやぁ、これね、丁度見た時期とブログ始めた時期が微妙で、
2016洋画ランキングには入れたんだけど、記事にはしてなかったんですね。
SF好きでリドリー・スコットの大ファンの私としてはツボ中ツボ。
ただ、ランキングではレヴェナントに順位を許しましたがね。
(SF好きなので、遠慮したなんちって)
最近は、CSでも番組単位で視聴のコントロールをデジタルの展開で
TVで出来るからまさかこんなに早く民放で演ってくれるとは正直思わなかった。
原作本の版元のハヤカワさんがイベント打ったりツイに流したり
盛り上げた。
私ね、何を隠そう、これ原作からきっちり読んでる大ファンなのですよ、、。
あれ、なんで画像の大きさが上下巻で違うんだ?。
私のころは文庫一冊でしたが、、。原題は”MARTIAN"ずばり訳すなら
”火星人”ぐらいの意味。ハヤカワさんの「火星の人」正直なんて甘い!!。
この内容から言って。
とにかく、この原作、怪書というか、超ハードSF中の超ハードSF。
そして、内容もぶっ飛んでる、書き方も、表現も、地の文も。
だって、いきなり、第一文が、I',m fuckedだったけ。
映画では時系列に従って描かれてたけど、 原作だと、
火星に一人置いてかれたところから始まるんですよ。で置いてかれた経緯を
ちょこっと振り戻ってって感じ??。
しかも、この本、正規の出版ルートじゃなくて、日記形式で書かれてて
ブログに勝手に書かれてアクセス数が増えという、パターン。
その後も、電子出版みたいになって、表紙の火星の写真ですら版権フリーの
火星の画像を使って出したっていう曰くつきの本なのです。
まぁ、SFオタクというよりNASAオタクが趣味で書き上げてしまった。
シュミレーション本ぐらいの感じかな。
よくこの映画の寸評で主人公がポジティブすぎるとか
書かれていたけど、原作を一章でも読めば、そのポジティブさというより
ぶっ飛んでる感覚がわかってもらえると思う。
文章は全編きたないFuckの連発でそりゃ食料も足りてない状況で火星なんかに
置いていかれたらそうなるわなとも、思うんだけど。
まさに一応、植物学者って設定だけど科学バカなんですよ。
原作は、変わってるわ、SFというよりNASA的公証はばっちりのぶっ飛び本を
リドリー・スコットが映画化するって聞いたときから、
これは、偉いことになるな、、て正直思ったもんです。
大成功か大失敗かどっちか。
もうジャガイモの栽培で飢餓の問題は、
乗り越えるってのは、映画の前口上で宣伝されてたんだけど、
これも、火星で植物栽培のSFファンの夢の一部ですよねある意味。
それと、実はこれそれほど、よく思いついたなぁというアイデアではなくて、
欧州アメリカも含めて、白人圏ではジャガイモのことを貧者のパンとよんでおります。
世界史では大航海時代に新大陸から持ち帰られたもののなかに梅毒があるのは
世界的有名だけど一番西洋の人口問題を解決し発展し食味値時代を勝利導いたのは
南米からのジャガイモの輸入だったと、までいう学者がいます。
どんな痩せた土地、少ない雨、少ない土山肌にも耐えての脅威の繁殖能力。
そして根類って日干ししなくても結構日持ちもしますよね、ジャガイモに限らず。
人参から大根まで、、。本当によく出来た栽培植物なのです。
飢えてアイルランドからアメリカに行ったにもかかわらず、
アンデスかどこから、このジャガイモがやってきたことによって
欧州のいわゆる農作限界地で半農半牧ぐらいから離脱できた地域がどれだけあることか。
しかも、農作業の手間も恐ろしく省ける。
ただあまりにも主食をジャガイモ料理に頼りすぎているため、
むこうのドラマでもやすっぽいのは
中世のドラマで下女や下男のジャガイモの皮むきのシーンがあったりしますが、
あれは大間違いですから、ご注意あれ。
この辺が、実は、この映画を鑑賞する上での前知識。
やっと本編に行きます。
リドリー・スコットのいいところか悪いところか知りませんが、
この人映画的に画がかける、PDですべてをコントロールする人です。
で、あんまり脚本そのものには興味がない。いい意味でも悪い意味でも、、。
ただ、プロダクションデザインに力を入れるといっても
ヒッチコックのように役者は小道具だとか言う人ではなくて、
ドラマというより出てくる人物を窮極まで追い込みます。
これは、初監督作の「デュエリスト」でもそうでした。
(なんと敵役はハーベイ・カイテルです)
だから、内容的には窮極のサバイバルで合致してるけど、脚本って
まさに設計図でここがだめだとほんと、映画全部がだめなるになるから。
あの原作の過激さ残しつつ、エンタメに、また、SFって子どもっぽくてウソっぽい
じゃんと客を選ぶと言われてるだけに心配してたんですが、
うまく行っていないところも何箇所かあったけど、ここは原作のほうが面白かったなぁ
とか、。やっぱ、いつも思うことだけど、ハリウッドの脚本チームの
無難さってすごいわ、、。
なんか世界が君を待っているとか言われたときはだめだと思ったけど、
(原作はそんな地球の人なんかほっといてこと勝手にサバイブしようとしている)
超、超無難にできておりまする。
話しも発端の火星の嵐。
火星って気圧が薄いのであんまり嵐とか風とか気候の変化とか
なさそうですが、やっぱ水がないからエグいことになるんですかね?
この辺はちょっとわからない。
女性コマンダー、ルイス船長はゼロ・ダーク・サーティの
ジェシカ・チャステインです。今回は、ブルネットというか、赤毛。
原作読んだ時は、このあとで、ふれますが、今世紀の音楽を置いていってくれたら
てワトニーが愚痴るぐらいだから、もっとおばちゃんを
想像して読んでましたが、、、。
エアロックでこの状態の火星の嵐。この辺、カメラに映る程度に
粒子全画面に飛ばしたり、まぁエイリアンでもやってたので、
ファンにはおなじみだけど、
Rスコット相変わらず、絵作りはうまい。
外がもっと酷いには、当たり前。
役者なんか、映らなくてもいい、とにかく画面に描きこむんだという
Rスコットの意思が伝わってきます。
クリスティン・ウィグが脇の脇だけどNASAの人間で出ているよ。
コメディエンヌだけに、この人のシリアス演技は久々。
女優はたくさん貼る、私。
実は、映画として一番笑ったのは洋楽ファンだってのも
あるけど、このシーン。
火星にたった一人で置いてかれてどんな気分だろうなぁとかNASAで喧々諤々
悲壮感に包まれているなか、
死にそうだ、と独白し、それがなんでかというと、
この酷い、ディスコ・ミュージックには耐えられないと、
かかっていた曲はね、Vicki Sue Robinsonの
Turn the beat around.
サビで何度も、Turn the beat aroundと連呼されるなか、
ワトニー曰く。
No I'm not gonnna turn the beat around any more,
と、I refuse toとまで、、。
ところが、ここが 吹き替えだと、全然おもしろくなかったんだな、、、。
なんでだろう。
でジャガイモと原作では割とジャガイモ栽培と同じぐらい
ビッグイベントだった。なんだっけ、キーボードのアルファベットを
アスキーかなにかのコードで地球におくるのは、
さらっと、ここで、同乗者だったヨハンセンが文字オタク、
って言われることになるんだけど、この辺にフリは映画は小さめでした。
そして、原作では一番笑ったというか、ぶっ飛んでたのが。
この火星は空気が薄くて重力がめちゃめちゃあるので、軽くするために
上の重いパーツを取っ払って、羽布張りにして、EVAスーツを着たまま
火星から脱出するというアイデア。
映画でも言ってたかな、もう原作とごっちゃになってるけど
宇宙海賊の下りはもう一つだったけど、火星でコンバーチブル
(幌付きのオープンカーです)で打ち上げられることになるとはと
さすがのワトニーも嘆き節。
だけど、ぶっ飛んでる人なので、やります。
さすがのぶっ飛んでるワトニーも、ヘルメス、原語ではハーミィーズに
近い表現でしたね。
が近づいてきて、交信が入ってくると、泣いていました。
私も、泣きそうになった。
この映画、何度もカウントダウンのシーンがあるんだけど
やっぱりSFオタクなのかな、かっこいいんですよね。
ただ、ロシアのソユーズだとカウントダウンもなしに、
時計だけみて、ガチャってスイッチ入れるだけで逆にロシアの
ロケットで打ち上げられる宇宙飛行士は予行演習から驚くって言っていましたけど
。
カウント残り8ぐらいで先にメインエンジンを点火。
順調に上昇するマブ。
懸念どおり羽布張りの上部はすぐに吹っ飛びました。宇宙丸見え。
さっきもちょこっと書きましたが、火星は地球より重力が
大きく、その重力圏から脱出するのが大変です。
それもあって、高度が低くかった。
人用じゃないうえに、火星の強い重力12Gの加速だって
言ってました。
気絶中のワトニー。人は7Gか8Gぐらいで気絶します。
ここでね、何本かボルトが飛んで、本当は真空なので、外には音が
響くはずがないんだけど多分ワトニーのEVAスーツやヘルメットにはあたって
コイン、コインってするとことがめっちゃリアルでかっこいい。
あまり、上にいけなかったマブですが、ヘルメスが下がってきます。
最初は68キロも距離があった。
このへんもちょっと難しいですが、重力圏や軌道上で減速すると、
惑星の重力に捕まえられてどんどん高度が落ちます。
それを狙って先頭のVALを爆破して逆噴射にし減速に使いました。
その爆弾を渡すヨハンセン。原作では悲しいほどの超オタクって
設定でしたが、実は、めちゃめちゃリア充だったヨハンセン。
それでも、距離があったマブスとヘルメス。
最後はやっぱりアイアンマンだった。
無事再開。
シャワーを浴びてないから。すんごい臭いはずだって原作に
あったけど。
映画ではさらっと。しか描かれてなかった。
という感じでした、、、、、。
R・スコットは本作もアカデミー作品賞にノミネートだし
いいんだけど、、、。
原作者のアンディー・ウィアーの消息をほとんど聞かないんだよね、、。
シャドー81のルシアン・ネイハムみたいに一発屋に終わらなければ、
いいんですけど、、、。
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評価
☆☆☆☆☆
出来れば、原作読んでね、ぜんぜん違うティストだから。
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