MIPF 

「ミッション:インポッシブル フォールアウト」
監督・クリストファー・マッカリー
主演・トム・クルーズ

 なんとシリーズ6作目。

 だけど、コンプリはしていない私。
 一作目は、企画の段階からかなり期待してて見て、すげーなと
思ったんだけど、ジョン・ウーを監督にしたあたりから、
ちょっと離れてしまいました。
 で、その後はJJエイブラムスでしょ、
このブログでもしつこく書いていますが、資本側とかスタジオ、制作サイド
から言うと、JJエイブラムスって使いやすいスケジュールを
守りそこそこ面白い映画を作る名映画人だと思うんでしょうが。
 私個人はあんまり評価しない。
 手堅く面白くは作るけど、前この人SF好きだけどオタクではない
って書いたけど、自己プロデュース力がものすごく高い人で
個性が見えない。
 ハリウッド作品って言われるまで誰が監督したかわからない作品
が主なのですが、その筆頭みたいな感じ。
 だけど、ゼロ年台の世代の方には80’sのスピルバーグとか
黒澤さん、ジョン・フォードとかぐらいの人気なんだと思う。
 でも、下駄はかしたり、贔屓目に見ても、
オリジナリティが全然ないんだな、この人。

 で、しっかりMIPを見出したのが、前作ローグ・ネイションあたりから。
ダイブ重複すると思うけど、冷戦が終わってから湾岸戦争とか
あったけど私の専門分野でもある冒険小説(主にスパイ小説)
でも、冬の時代って言われました。
 もう、人の命より重要な国家機密を巡る争いが国単位では
なくなってきたと、(そんなことないんですよ、実際わ)
 鑑賞者や読者が思ってきたわけです。

 そこに一番無理筋として登場したのが、MIPシリーズ。
設定とか、スパイものにつきもののツィストとかそっちのけで
(そっちのけは言い過ぎ、軽めにして)アクションに重点を
おいた作品をハリウッドで培ったありとあらゆるアクションの
映像化の手法をその時期時期の最先端でブラッシュアップさせて
描ききってきました。
 よく6作も創ったなぁと本心から褒めてあげたい。

 そして、青息吐息だった007シリーズの息の根を完全に止めてしまった。
というか、ピアース・ブロスナンはまだ、どうにか
テリトリーを守っていた感じだけど、
 ダニエル・クレイグの作品群は逆にMIPに寄せてきてたでしょ。

div
このエアダイブなんかまんま007ムーンレイカーの冒頭にかい


 もっと、そもそも論を書くと、いかに007シリーズも秘密兵器に
頼って面白くなくなったとか言われてきたけど、 70年台後半です。
 実はアクションで繋げていただけです。ってのがバレてしまった。
 それで、真正面からMIPと戦う羽目になってまさにラストスタンド。
敗北しました。 
 そりゃ、老舗が新興国に寄せた時点で負けでしょ。
  
 閑話休題。

  そして、本題、若干ネタバレしています。

 今回の監督、それまでの大監督に比べると、いきなり無名の監督
に任せた感じだけど、脚本も兼ねてて、フィルモグラフィーをみると
完全にトム・クルーズ一家です。
 今回もアクションで繋げて、、、云々と書きたいところなんだけど、
 今回は前作「ローグ・ネイション」に比べてもかなり脚本が
複雑。
 というか、ローグ・ネイションが冒頭の輸送機しがみつきだけと
典型的悪役がずーっといてみたいな展開で脚本的出来は
今作と比べると悪かったかもしれない。とか思った。

 今回は、私が疲れていたのか、頭が悪いのか、
仲介役のホワイト・ウィドーが出てきたあたりで
話についていけなくなりかけたもん。
 えっ、誰がどっちの味方なの的な、、、、。

whitewidow
 話しをややこしくしたWhite widow

 ところが、心配ご無用。ラストは流れるように
一本の筋にしゅーっと収斂し、爆弾のシーンはありがちで
少し滑稽ですが、大スペクタクルになって終わりますから。
 
 しかし、アクションで繋げてて云々ですが、
今回も、ダイブシーンあり、カーアクション、トム・クルーズが
大好きなバイクあり、

bike

ガンファイトあり、いわゆる格闘技の殴り合いあり、

<ネタバレです>

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 ヘリコプターでの空中戦ありと、あの手この手で観客を
惹きつけるんだけど、よくよく考えると、全部もういろんな映画で
やっているんですよね。
 特にトイレでの素手での戦いなんてJキャメロンの
「トゥルーライズ」思い出したもん。

f on bath
 これ、但し、めちゃめちゃ格闘の殺陣はかっちょいい。

 ただ、上記したように、どのアクションシーンも
ハリウッドが映画産業として培ってきた映像化テクニックの
最先端を導入して、とにかく洗練され、アイデアも満載で
あのあたりまで細かく脚本にかかれているとは思えない。
映像化されています。
 で、シークエンスとしてよく出来ている。
 褒めなきゃしょうがない。

 トム・クルーズが爪先骨折したって言ってたのも
この映画でして、知っていただけに、あまりにも
痛そうで引いてしまいましたが、、、。
 その流れで書くと、もう何年イーサン・ハントやってるのか
覚えていないけど、片一方は確実に歳を重ねているわけで
ロンドンでの単純に走るシーンなんか、予告編にも
使われていたけど、頭が下がるし、かっこいい。
fulrun
一体いくつなんだ、あなた、全力疾走中。

 本当に頑張るわ。

 長いし、中盤はこじれるし、で文句のつけようは
あると思いますが、これがハリウッドの予算をふんだんに注ぎ込んだ
大作です。

clime to heli
 よじ登って、ヘリを奪取。

pilot heli
ヘリでのチェイス。

figt on heli
ヘリでのドッグファィトちょっと本来の意味とちがうけど、

last stand
 そして、ここでも、ラスト・スタンド。


 お腹いっぱいで満足の一作でした。

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☆☆☆☆☆。