big 

「ビッグ」
監督・ペニー・マーシャル
主演・トム・ハンクス

 多分、一回見ているんだと思うけど、再鑑賞して
思わぬ感動といいますか、この作品めちゃめちゃ奥が深い。

 ありがちな設定とトム・ハンクスのユーモア・センスで
80年代っぽい映画だなと思ってたんですけど、、、。

 正直、それほど笑いとしては面白くないし、
トム・ハンクスのユーモア感が活きていないなぁというのが
前半の印象だけど、後半、大人になった子供が大人になりだし、
周囲の感化された大人が子供っぽくなりだしたところから、
めっちゃ考えさせられる映画になります。

 子供って確かに大人からすると同じ人間だけれど
どこの世界でも完全に違う生き物だと思う。
 残酷で変なことに執着したり
恐怖感をもったりわがままだったり、正直だったり。
 ピュアという言葉では表現しきれない大人と違う脳というか
考え方を持っている。
 だけど、この作品内でも言及されていますが、大人の中にも子供の
部分がしっかりあり、またその時代を経てきているので
なんとなく子供の考え方は理解できる。
 大人のもかなり変わった変な生き物ではないかと、、。
 で、子供の価値観のほうがピュアで人間らしい、
人として豊かに生きているのではないかと、いう価値観を
鑑賞者に押し付けていないのが、まぁ、この映画の限界でもあり、
ファンタジーとしての限界に終わったところかな。
 まぁ、別に商業映画なんでなにも人とはとか成長とはとかみたいな
アジェンダを持ち出す意味なんてないんだけど、、、。
 ラストですけど、これあっさりいとも簡単に元に戻っちゃうでしょ。
 まぁ、典型的ハリウッド流ビルディング・ロマンスだと思えばそれまでだけど、
ああ終わらせると、夢オチと一緒だと思うんですよね。
 だから、いいのか、悪いのか、、、。

 でも、この映画の売りは子供が大人になる単純な
コメディに終わっていないところだと思う。

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評価
☆☆☆☆。高目です。