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「ミッドウェイ」
監督・ジャック・スマイト
主演・チャールトン・ヘストン/ヘンリー・フォンダ

 この戦いに敗れて日本は太平洋戦争を敗北しました。
まぁ勝っていても終わりが長引いただけかもしれませんが、、、。
          ↑
    これを書いたら日本人として終わり。
 それぐらい強烈な敗北だった。
 山本五十六は1年半は暴れてみせるといいましたが、実際は
開戦からたったの6ヶ月の栄光でした。

 それをアメリカ正確にはハリウッドでしょうが、、、。どう見ているのか
大変興味が合ったのですが、、。
 だいぶ日本人の戦史の解釈とは概ね合致しますがかなり違いますね。

 というより、新造で撮影した戦闘シーンがゼロに近いらしく、
既存のハリウッドや日本のフィルムも使われているとか、
既存の撮影し終わった戦争シーンと現存する戦争記録フィルムなんかを
継ぎ貼りして作った戦闘シーンがあまりにもミリオタとしては
酷すぎて怒りすら感じます。
 戦争映画って放っておくとおっさんばっかりしかも
血と油と煤で汚れた、、の映画になってしまい女性の
出演がゼロになるのですが、収容されている日系人の女性との
シーンを入れてかろうじて女性を出しています。
 まぁEpisode的には苦しい感じですね。

 しかし、RミッチャムにHフォンダ、Cヘストンに三船さんと戦闘シーンに
あまりお金をかけていない分、役者さんはめちゃめちゃ豪華です。
 一部訳語というか、原語でもcaptainっと呼んでいたのですが、
艦長と訳すべきなのか、階級の大尉なのかよくわからないところが
ありましたね、、。(Wikiでも記述があった。あれは映画が間違っていると思う)
 海軍は難しい。カタリナとかはきっちり現存する実機が飛んでいるのに、
その他の単発機は艦攻から艦爆、戦闘機とほぼ、A-6テキサンと呼ばれる
初等練習機の改造機ばかりで、しかも改造の完成ぐわいもめちゃめちゃで
見ていて、ミリオタとして変な知識が余計にあるばかりに混乱します。
 最後は塗装だけみて判断するしか無いのかと理解した辺りで
山口多聞さんの飛龍での刺し違えぐらいで終わってしまいました。
 複座の艦爆でも、三座の艦攻に切り替わっていたりと
怒りを通り越して混乱を生じさせています。
 逆に、役者の搭乗シーンがあるコックピットだけでワイルドキャットか
ヘルキャットかわからない自分を攻めていたぐらいです。
(当時はワイルドキャット)

 三船さんは残念ながら吹き替えですね。けっこうハリウッドって英語の
発音にうるさいんですよね。
 有名な話しだと、同じ英語どうしですが、
米語しか話せないアンディ・マクダウェルが
ターザンのリメイクで英語しかも上流階級の
英語が話せずにかっちり全部吹き替えられたと言われていますから。

 暗号を解読されていたのは概ね一緒ですが
そこからは、ほぼほぼ日本の通説とはぜんぜん違うというか
艦攻の雷装だったのを爆装にしてもう一回雷装に戻す
勝利を分けたと海軍がしきりに主張する7分間の描写が皆無。
 とにかく、両軍ドタバタしてなんかわからないけどアメリカが勝った
みたいな描き方です。
 まぁこれはアメリカも窮地だったと映画的に煽りたい描写なのかもしれません。 
 最近の日本側の研究でも、実はこの7分間は海軍が作った
創作だって説も流布しているのでわかりませんが、、、。
 山本五十六さんは良いとしてやっぱり源田さんとかも、
アメリカ的には有名なんですね。ルメイに勲章を与えたぐらいですから。

 私は源田さんも含めて、ルメイへの勲章は置いといても
このミッドウェイに参加した海軍の前線高級指揮官は
全員日本が裁くべき戦犯だと思っています。
 6隻ある正規空母のうち、2隻が傷んでいて
残りの4隻全部沈んだら、普通ゲームオーバーでしょ。
 それこそ、あと3年間だけどどうやって作戦立てるのよ、、。

 戦争映画としては完全におすすめできませんね。
 アメリカのミッドウェイの戦いの認識が分かる程度。
 あとスターがたくさん出ているぐらい。

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評価ギリギリ3かな。ほんとは2。
☆☆☆ 。