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「死の追跡」
監督・バリー・シアー
主演・リチャード・ハリス

 拳銃を持たないことを信条にする保安官(R・ハリス)が
妻と子を殺されたことへの報復のため壮絶な追跡劇に
出るお話し。

 全体的感想は、西部劇にありがちな典型的な追跡と報復モノですが
主人公が銃を持たないという触れ込み&設定なので、興味を持って
見てみたんのですが、ここの設定で一番強みになるはずの
フックが弱い。 
 諭したり、格闘に持ち込むのかと思っていましたけど、
本人が銃を持たないだけで、町の住人全員でライフルを持って
総合的にはものすごい火力でデスペラード(荒くれ者)に対抗してます。
 この時点(冒頭)でかなり興冷め。
 しかし、妻と息子が犠牲になるのは、Rハリスの甘さと
いうことになっていて、ギリギリ脚本的には設定がいきてます。
 ただ、ここで、どうして銃を捨ててかとか、もっときっちり
バックグラウンドといいますか、もっと掘り下げて設定を描いていたら
より良くなったと、、、。
 それと、追跡劇にはもちろん銃を持って行うのですが、
私も、報復や復習は正義だと思っている方ですけど、
銃を持つことへの葛藤も掘り下げて描いてほしかったです。
 この辺が偉いあっさりで、”銃を持たない主人公の”という
宣伝文句はほぼ、最初の10分程度しか守られていません。

 ただ、追跡劇は壮絶の一言。並の西部劇の追跡モノより
よく出来ている気がします。
 ここのパートでどうにかこの映画が持ち直している感じ。

 この映画、メキシコ人警官のかなり良い役で
アル・レッティエリが出ています。
 そう、ダーティハリーの冒頭でハリーが6発撃ってて 
弾残ってないかもしれないぜ、、って言われて
ライフルに手を伸ばしつつ逡巡する人ですね。
もっとセリフが多く有名なのは、「ゴッドファーザー」の
タッタリア一家の人かな、。
 この人すごい面構えで有名になりかけていたのに、
早逝したそうですね、、。残念です。
 この映画でも、ラストすごいことをしますから、
要注目。

 悪役のロッド・テイラーが南軍の軍服を着ているのも
西部劇ファンにはニヤリですね、、。
 南軍が負けたばっかりに荒くれ者に堕ちた人がどれだけいたことか
またそういう人は南部では逆に英雄なんでしょ、、。
ジェシー・ジェイムズみたいに、、、。

 まぁ、ラストはびっくりしますが西部劇としては普通だと思います。

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評価
☆☆☆☆。