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「サイコ」
監督・アルフレッド・ヒッチコック
主演・アンソニー・パーキンス

 何回観たのかわかんないけど、と言っても、2,3回目かな、、。
 よく出来ているし、面白いですね。

 私的には、お気に入りの作品でロバート・ブロックの原作まで読んだことが
boolk

 あるんですが、これが、なんともう一つだったんだなぁ、、。
 なんか全然、原作は印象すら残らなかったという。

 これも、実際のところ恐るべしハリウッド脚色マジックの一作かもしれません。

 改めて見ると、主演のアンソニー・パーキンスが出てくるのが遅いぐらい
でハイ・ミスのジャネット・リーの会社の金、持ち逃げのノワールの要素
もあってサスペンスを盛り上げる要素として本当によく出来ている。

 また、映画史に残る、実際撮影も偉い大変だったらしいですが、
シャワーシーンの惨殺シーンですが、改めてみると
めっちゃ短い。それも驚くほど、、。
 この辺を短く編集で切れるところも、ハリウッドの凄みかも、、。
 ここのシーンで当時もう落ち目だったジャネット・リーが
(若草物語みたあとだと、老けぶりが痛々しい)
撮影中熱い熱湯でいじめられたとハリウッドで伝説的に
いわれているみたいですが。
 すんごい大きいボイラーが用意され、ジェネット・リーの肌が
赤くなるまで何度もリテイクしたとか、、。
 実際は、ジャネット・リー自身はチャキチャキの女優っ子で
ヒッチコックとも仲が良かったらしい。
 逆に言えば、だからここまでのシーンが撮れた。

 実際は、ジェネット・リーがどうのというより、この姉の捜索にやってくる
妹役のヴェラ・マイルズをヒッチコックは売り出したかったらしい。
 ところが、主演級で数本出ますが、なんと彼女は普通の主婦になってしまう。
 これにヒッチコックは激怒したといわれています。
 とは、言え、家事が許す範囲なのかポツポツは仕事してますが、、。
 だけどもともとヒッチコック(ほぼコンプリしてますが)は
俳優は小道具だって言う人ですし、、。
 異常なまでの金髪フェチだし、、。
 まぁ悪口はこの辺で、、。

 この映画のすごいところは、サイコサスペンスという言葉が、
80年代後半から90年代にかけてミステリのメインストリームに
なるわけですが、(代表はレクターさんの「羊たちの沈黙」)  
 それを先取りしてるところというより、
 狂っているといえば、狂っているんだけれどノーマン・ベイツの
動機を完全に論理的に観客が納得できるというところだと思います。
 本当のサイコパスではない、、。
 このノーマン・ベイツの殺人の動機がしっかりしてるところに感服。


「捜索者」 

黒い罠

評価
☆☆☆☆☆。