cmatho  

「クライ・マッチョ」
監督・クリント・イーストウッド
主演・クリント・イーストウッド

 しかしまぁ、クリント・イーストウッドも一体いくつなんだよ、
と思ってググったら、な・なんと91歳。
 91歳で製作から監督、主演までこなすっていきなり
下駄をはかしてしまうけど、普通できないよ。
 洋邦新旧問わず歴史的にも世界中で一人なんじゃない。
 生きてるだけですごいし、
まだ商業作品として仕事が来るっていうのも(現役という意味)
もすごい。
 そのバイタリティはどこから来るんだ。
 だけど、もう若くはなかったけどかっこよかった時期から知ってるだけに
 年取ったなぁとか、大丈夫か、とか画面を見ていて思ってしまうのも
否めなくはない。

 前作の「運び屋」がありそうでなかった新聞のコラムに載ってそうな
実話を映画化しただけにサスペンス性はあるものの
主役に感情移入が恐ろしく難しい映画になっちゃったんですが。
(私の評価は厳しく☆☆。)
 本作は、原作があるらしく、恐ろしくドラマとして保守的で王道中の王道
ただただ良い映画。
 典型的なバディものだし。
 所謂メキシコを舞台にしたロードムーヴィーだし。
 困ったときに出会う良い人たちとの交流。
 ラフォのお母さんは裏稼業に精通してて犯罪の匂いもプンプンだし。
 離婚もしくは別居中で引き裂かれて育つ子供。
 とか、要素で言ったらもう過去いろんな映画で使い古されているものばかり。
 その分、手堅く出来上がったかな、、と。
 ただ、ハリウッド系の映画にしては、地味っちゃあ、地味なんですけど。

 バディものというか異文化交流タイプ!?。としても
世代間の格差って私に言わせれば異星人とのファースト・コンタクトぐらい共通点が
ない。
 つまりタイムトラベルものぐらいわかりあえない。
 だけど、年取っているほうは若い頃を経ているので色々と
説教臭いことを言う映画かな??と思っていたけど、
そうでもない。
 まぁ、タイトルにもなっているマッチョって意味をラストの台詞で
ちゃぶ台返ししてはくれますが。
 このセリフの前というか、設定の昔はバリバリのカウボーイだったってことを
もっと時間かけてかセリフでもいいので長く説明しても良かったのでは??と
思ってはしまいますが。
 このマイク(クリント・イーストウッド)がこの歳で生きて存在してるって
だけでどかーんと証明されてしまう。
 まぁこの辺は、歳を取った役者が画面に出て喋る所謂役者の
存在感の典型ですね。

 説教臭い映画でなくてよかったです。
 結果としては、見易さも含めると「運び屋」より
出来は確実に上かと。
 
 とにかく、地味な感じはありますが、
ドラマとしてよくできていて、只々いい映画です。

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評価。
☆☆☆☆。