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「忠臣蔵 1958」
監督・渡辺邦男
主演・長谷川一夫


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「赤穂浪士1961」
監督・松田定次
主演・片岡千恵蔵

 色々当初より試行錯誤でやっているこのブログですが 
初企画!。
 同じテーマの作品を見比べてみた!という今回の記事。

 時期が時期だけに、忠臣蔵でベターと枠を
埋めるという編成をかくTV局やっております。

 両作品とも、私が生まれる前ということで、ちょっと評価するのは
酷かもしれませんが、
 勝手にやらしてもらいます。
 この頃といいますか、
日本映画全盛期には、お正月といいますか、
この12月の冬に合わせて、どこの映画会社もオールスターキャストで
忠臣蔵をやっていたそうですね、、。
 うちのおじいちゃんがよく言っていました。
 又、日本の俳優が死ぬまでに一回は演じたいのが、
忠臣蔵であり、大石内蔵助で、
「各方、、」とみんな言いたいものだと
邦画華々しき雰囲気を知っている山城新伍が言ってました。

 私も、歴史好きということもあるし、
日本人ですので、ご多分に漏れず忠臣蔵好きです。
一番好きなシーンは、内蔵助が討ち入る日の午後に   
遥泉院のところに来て、西国に仕官が決まったので
お別れを言いに来たという場面ですね、、。
遥泉院が泣きながら、内蔵助をなじるんですよ、、。
 それに耐える内蔵助、そして、東下りの折に
詠んだうた日記だとか、言って巻物を置いていくんですが、
それを間者の侍女が見つけ、曲者だとしてこの間者が捉えられると
その巻物は、なんと討ち入りの浪士の連判状だったという場面ですね。
 あと、討ち入ったあと、朝、お墓参りするため、
てくてく歩いていくところも、律儀で好きです。

 少し脱線しましたが、

 この二つの作品の
主なキャストを
ちょっとかきだしてみましょう。
 因みに、制作映画会社は「忠臣蔵1958」が大映で
「赤穂浪士1961」が東映です。
これ、東映10周年記念作品なのです。

大石内蔵助
 「忠臣蔵1958」    「赤穂浪士1961」 
 
 長谷川一夫       片岡知恵蔵

浅野内匠頭

 市川雷蔵        大川橋蔵

大石主税
 
 川口浩         松方弘樹

堀部安兵衛

 林成年         東千代之介


吉良上野介
 
 滝沢周         月形龍之介

遥泉院

 山本富士子       大川恵子

りく

 淡島千景        花柳小菊

清水一角
 
 田崎潤         近衛十四郎

 etc

 これ、私の知識不足が大きく作用しているわけではないと思うのですが、
オールスターキャストという意味では、
大映の「忠臣蔵1958」が圧勝のような、、。
見てても、ああっ、この人が出てる、あの人が、の連発で
それも、ほんのちょっとのシーンだけ、、。
 それに、大映のほうが、他社でよく見る、田崎潤さんとか(主に東宝?
ゴジラ関係でもよく見た)
他社の人が出てるような、、。
 長さも大映の「忠臣蔵1958」のほうが、長く感じたのですが、
wikiだと10分ぐらいしか違わない、、、。
 長く感じるほうが面白くないってことかな、、と
思っていましたが、そうじゃ決してない。
 リッチ感が全然違う。やっぱり超大作が得意だった。
なにせ「始皇帝」とか「ブッダ」とか創ってるし。
 この二作なんか、お金かけずに創るほうが無理でしょう!!。
私のリアルタイムでも、「敦煌」とか平気で
オールロケでやっていましたから、、。
 大映のほうが、全般的にお金がかかってる感が半端じゃなかったです。
東映って当時やっぱりまだ新興勢力だったのでしょうかね、、。

 それと、もちろん原作が違うというのもあるのですが、
あれ、ここあっさりとか、全部オミットしてるの、、とか、、。
わりとあるんですよ、、。
 描き方が全然違う。wikiにも書いてありましたが、
大映の「忠臣蔵1958」のほうが、一番忠臣蔵を知るには一番というように、
スタンダードでわかりやすい。
 東映のほうが大分武士サイドのパートを端折ってて庶民と
いうか、町民目線の描写が多い。
 もうこの辺から、会社としての作品傾向が出ているのが面白い。
高札に落書きするとか、もう後のヤクザ映画路線がチラチラしてます。
いきなり、湯屋の場面で湯女が出てきて、エロいし、、。
 戦争映画創っても、東映って目線が下からで、
ヤクザっぽいのですが、弱者、虐げられた人に対して優しいし同情的です。
 しかし、兵隊やくざは、勝新さんでもわかるとおり、大映です。

 全体を通すと、やっぱりゴージャス感のある
大映の「忠臣蔵1958」かな、、?でも
演技とかだと東映の「赤穂浪士1961」かな、、と。
 大石内蔵助は、片岡千恵蔵のほうが良かったし、
 千坂兵部も市川右太衛門さんの何言ってるのか、
わからないぐらいの台詞回しがかっちょよかった。
この兵部が恐れるのは、正義なんだと、、。

 ビミョーだけど、作品としては、
鼻差で、リッチ感満載の「忠臣蔵1958」かな、、。

 全然比較になっていませんね、、。

この新企画駄目だな、、。