映画と感想

簡単な映画評です。シネコンで見ようが、DVDで見ようがTVで見ようが、無慈悲に書いていきます(笑)。

カテゴリ:評価 > ☆☆

2
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「アルプスの若大将」
監督・古澤憲吾
主演・加山雄三

 ほぼこのブログで映画の製作者は書かないんですけど
この作品だけは特別。
 東宝のどころか日本映画界の大プロデューサー
藤本真澄の名前を記すべきです。

 今邦画を語らせたら一番知識もあって
おもしろいのが、春日太一なんですが。
 この記事はその春日さんからのほぼ受け売りなので
興味がある人は直接春日太一さんのYoutubeに上がってる動画だとか
書籍だとか文章だとかを読んで下さい。
 藤本真澄という伝説のおそらく日本一かな?の戦後ですけど、
プロデューサーが居ます。  
 所属は東宝。日本映画は戦後、東宝、松竹、東映、大映、日活、新東宝とかありましたが
概ねこの順番に大きいです。
 で日本映画界がTVの軍門に下るにつけて
この順番の逆からツブれるというかだめになっていきました。
 その辺は割愛して、、。
 映画制作の勉強のため東宝はアメリカへ行きいわゆるハリウッドスタイルの
プロデューサー主導でPの権限が強く。
 欧州へ行った松竹は監督主導。
 ともちろん例外はたくさんありますがこうなったと簡単には理解されてて
間違いないかと、、。
 その東宝でヒット作も出し会社をお起きもしたし辣腕を振るったのが
この藤本真澄。
 東宝には大きく分けて、これを監督の派閥でわけないところが
東宝のプロデューサー・システムのすごいところですけど、、。
 中でも二人居まして、すごいほうが藤本真澄。
 もう一人が田中友幸です。
 概ねどこの映画会社でも、上映が二本立てとか盆暮れ二回興行
(もうこの辺になるとTVの番組改編期春夏秋冬の
の二時間物のドラマよりちょっと上か、変わらない程度の作品です。)
のヒットシリーズ、プロダクションムーヴィーとも呼ばれたりしますが
 只々お金を稼ぐための毒にも薬にもならない作品を連発し
お金をため、数年に一度とか一年に一度とかにどかーんと
いかにプロデューサーシステムの東宝でも
大きなテーマ性だとか作品性の高い作品を制作するという感じになっております。
 で、この藤本真澄と田中友幸の二人はものすごい犬猿の仲だったとか。
もうバラしちゃいますけど藤本真澄の大ヒットシリーズがこの若大将シリーズで
田中友幸はゴジラです。
 もちろんゴジラで悪い方のヒロインをやった水野久美が前言ってたんですが
一度、とにかく顔だけ出してくれと箱根のホテルのパーティーに呼ばれたところ
それが、藤本真澄系列関係の人脈のパーティだったらしく、田中友幸のゴジラシリーズで
名を馳せてた水野久美はけんもほろろに泣きながら夜中にホテルから飛び出して
タクシーで東京に帰ったことがあるとか、、。
 この二人のPで東宝はカネを稼いでいました。
 
 この藤本真澄作品群の特徴というか、肝になるのが
早い話、日本アメリカ化計画。民主主義バンザイ。
というより日本は負けたほうが良かった?。
 とにかくアメリカの豊かさを真似て享受しようというもの。
 その全てが詰まっているのがこの若大将シリーズなんです。
 
 というような予備知識を得た後に一体どんな感じの
映画なんだ?と興味を持って基礎教養として本作を鑑賞してみました。

 まぁ概ね想像はついていましたが、本当にそのまんま。
藤本真澄がかなり主導して創ったと言われるシリーズだけに
モロその思想性が出てるような、、。
 このネガティブな要素がなくとにかく楽しくて
わーわー言っているうちに終わってしまう映画は一体何だ?。
 ドラマも社会性も問題意識も全くありません。
 青大将だってもてないといういだけでオープンカー乗り回して
めちゃめちゃ楽しそうだし、、。
 当時なんか大学進学率なんてかなり低かっただろうし
高度経済成長や集団就職で東京にやってきた一労働者はどう思って
見てたのか、訊きたいぐらい。
 まぁ夢物語。
 これ日本だとまだ詰め襟着て大学生やってますけど、アメリカの高校生の
お話しをそのまま持ってきた感じですよね。
 で、やたら若大将がギター片手に歌を歌うのもプレスリーの
映画を見ている感じ。
 藤本真澄の考える理想郷がこのフィルムの中に存在している気さえします。
 次回作の予告編が直接組み込まれてるんですけど
次は香港に行くらしい。
 今だと藤本真澄的価値観から逸脱してる気もしますが
当時はまだ英国領ですからね。
 しかも、メキシコ五輪の影響からか取り組む競技が
サッカー。
 全スポーツを若大将にやらせているのかと、、驚きの展開に。

 話は前後しますが、今回は藤本真澄のことばかり書きましたが、
別にこの若大将シリーズを見なくても、
藤本真澄の思想性は完全に補完されてて、
青い山脈なんて完全にアメリカの進歩主義リベラルを謳歌したような
作品だし。
日本でいちばん長い日 1967なんて、戦争末期の
すったもんだを描いてますが敗戦を映画の終わりの目標にした
映画ですから。

関連記事。
椿三十郎 

赤ひげ  

青い山脈
 

日本でいちばん長い日 1967 

評価。
よくよく考えると映画として成立しているのかさえわからない。
☆☆。

2
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「ドリームプラン」
監督・レイナルド・マーカス・グリーン
主演・ウィル・スミス

 オスカーは獲ったものの授賞式でえらいことになってしまった
ウィル・スミスですけど、そのことには一切触れずに進めます。

 はっきり言うとね、映画としてはとりわけ商業作品としては
ビミョー。
 悪いけどストーリーテリングは退屈レベル。
 ウィル・スミスの演技もオスカー賞なみの上手さとは思わない。
 エキセントリックに演じるよりやや表現を抑えた感じでブツブツ
言うぐらいでよく居る黒人のおじさんって感じはよく出ていると思ったけど。
 逆に助演ぐらいで奥さんの役をしたアーンジャニュー・エリスのほうが
旦那に愚痴をこぼす時など存在感があったぐらい。
 褒めるとしたら、完全にホワイト・ウォッシュというか
白人目線で作られた黒人女性映画、ドリームよりは
監督さんも黒人ということもあってか5人姉妹の普段の様子とか
前半の黒人地区の悪ガキの感じとかめちゃめちゃ黒人のリアルさが出てたあたりかな。
 
 最初この映画のことを聞いたときは、
テニス界での黒人でしかもアメリカ人であるウィリアムス姉妹を
ハリウッドがほっとくわけがないよなぁ、ぐらいだったんですけど。
 企画としては良いんだけど、これ制作サイドにもうスポーツ・セレブに
なってるからか、理由はわからないんだけど実在のウィリアムズ姉妹が入っている
あたりがエンタメとして停滞した理由かなぁと。
 ハリウッドの実録物とか評伝ものってその人のドラマティックなEpiだけを繋いで作って
お得意分野ではあるんだけど。
 概ね客を引っ張るフックとしてその人の負の側面
もしくはシリアスな葛藤も見ててショッキングだったり
名誉毀損で訴訟にならないのか怖いぐらいかっちり描いてます。
 それが本作には一切ない。
 このリチャードさん、ウィリアムス一家大万々歳の驚異の礼賛映画なのです。
 この辺がエンタメとしてもドラマとしても弱い。
 ラストの試合のシーンですら、ネタバレになるのでか書きませんが、全然ハラハラもしない。
ドラマとしてすごいと思ったのは地元の不良に絡まれるとこと、
ウィル・スミスが語る白人にボコられたEpiぐらい。
 それぐらい、平坦にずーっとドラマが進行していきます。

 ただ、ここでわかって欲しいのが、原題はキングリチャードなんですけど、
ドリームプランと言うぐらいで、このウィル・スミス演じる強烈教育パパは
プラン計画をがっちり立てそれを実行する人なんですね。
 最近、日本でもうまくいかないとプランBとかって言葉が一般化してきましたが
このプランを立てるとかマニュアル化を進めるというのも
アメリカ人の取り組み方の特徴のひとつですよね。
 それで、しかもこのリチャードは本当にプランどうりに
娘二人を育て上げてしまった。
 だから映画としてすーっと平坦な展開になっちゃったという感じ。
 もっとこの強烈教育パパが周囲と揉めまくる場面を酷く(劇中には十分ありますが)
描くのもひとつだったかと。
 そんな無茶苦茶なことばっかりやらせるステージ・ペアレンツ(芸能界なら)
というか教育パパって感じでもないのが映画としても駄目なところ。
 きっちり娘さんのこと思ってるからこそ、娘さんがついてきたともいえるんでしょうけど。
 ただ、プレイヤーとして出資かなにかで制作サイドに入ってて存命どころか現役だと
難しいのかな、、。
 エンタメ作品としては悪いけど、もうひとつ。

 関係記事。
アフター・アース 

スーサイド・スクワッド 

評価
☆☆☆。

2
DF  

「ダーティーファイター」
監督・ジェームズ・ファーゴ
主演・クリント・イーストウッド

 拳銃やバッチを使わずに腕っぷし一本で
自分の筋を通す男をCイーストウッドが演じた作品。
 前からこの映画の存在はばっちし知っていたけど
避けてたんだけど、ずーっと避け続けたほうが良かったかも。

 予想どおり面白くなかった。

 やりたいこともわかるし、イーストウッドが演じる、刑事でもなければ
探偵でもなく、またガンスリンガーでもない。
 はっきり言えば喧嘩が強いだけの英雄でない
ごくごく一市井の人なんだけれど、このファイロのキャラ設定が
悪いけどあまり良く出来ていない。
 というか、私にはリアリティも同情も感情移入も全くとは言えないけど
出来ない。

 最初だけなのね、喧嘩早くしかも強くて実はいい人だって
エピソードというか、だから作り物っぽく感じちゃう。
 ずーっと全編いい人なんだわ。
 半分コメディ仕立てにしたのも、緊張感が緩和して
良くなかったのかな、、。
 もっとアメリカの最底辺の只々殴り合う喧嘩だけの
男たちの話をリアルにブルース風に描けば、(実際の本編の脚本の趣旨はそう)
良かったのかなと思うぐらい。

 まぁ向こうの俳優でも主役クラスはほぼ全員がみんなそうなんだけど
イーストウッドも端から端まで演じ分けられる人では決してない。
 尊敬はしてるけど、表現も顔をしかめたり程度だし台詞回しは本当に下手だし、
演者としては下手だと思う。
 ただただ生き様を観客に見せてる感じ。 
 それもあんのかな、、。
 とにかく、もう一つかもう二つでした。

関係記事。
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グラン・トリノ

マンハッタン無宿

ダーティハリー 

「ダーティハリー4」

「ダーティハリー2」 

ファイヤー・フォックス

荒野の用心棒 

アウトロー 1976 

評価。
☆☆。

2
BJ  

「ブリジット・ジョーンズの日記」
監督・シャロン・マグワイア
主演・レネー・ゼルウィガー

 これ、シリーズ化されているので期待してみたんですけど
駄目でした。
 理由は明確でアラサー英国女子の感覚が私にはもう一つどころか全然ピンと
来ないんだろうけど、、。

 まだ頑張ったら結構イケる、典型的な昔でいうところの
ハイミスの冴えない日常を日記形式にリアルに描いたわけですけど、、。
 前半は割と日記です。ってナレーションや展開的にやっているんだけど
途中から話の展開が早くなって放棄されるし。
 基本これ恋愛ものなんだけど、ヒュー・グラントかコリン・ファースの
二択のどっちどっちの展開も最初から結末は見えてる。
 原作が大ベストセラーで、しかも脚本チームに作家自身が
入っているパターンであんまり大きな展開は原作からいじれなかったんだとは思いますが、、。
 
 あと、一番ネックになったのはズバり英語ですわ、、。
 この辺の経緯はWikiにも書いてあるのでそちらを参考しにしたらいいんですけど
大ベストセラー作品の映画化で主演選びには紆余曲折あったみたいですけど
存在感とかイメージ的にレネー・ゼルウィガーに決定。
 但し、彼女は米語しか喋れなかった。
 Oh NO!.
 ハリウッド得意の日本語でいうところの方言指導を強烈に
やったらしいですけど。
 これね、、私レベルの英語使いでも一聞はまぁするっと英語に
聞こえるんだけど、。
 なんと言っても、周りの脇の俳優を完全な英国人でガチって固めたでしょ。
 で舞台も完全に英国。
 これが、敗因というか、決定打。
 レネー・ゼルウィガーの訓練した英語が普通のセリフは良いんだけど、
感情を出して喋るときにそこはかとなく感じられる、ブリティッシュアクセントが
皆無です。
 で、それが周りのみんなにはあるので余計に下手に聞こえる。
 ヒュー・グラントもこれ逆の意味で言っているんですけど
「彼女の英語が酷かった」って。
 そこからむっちゃ努力してうまくなったって言いたいのね。
 三作も作ればうまくなるでしょ。

 ただ、相当体重は増量して撮影に望んだんでしょうけど、
見た目とか、雰囲気感じはレネー・ゼルウィガーでサイコー。
 というかこっちも三作で刷り込みかもしれないけど。

 現代英語のいわゆるスラングですね。
 犯罪者とか兵隊とか最底辺のひどいやつじゃない
普通のイギリス人が使う現代リアル英語のスラングの勉強になりました。
 わりとfuck,fuck言うしじゃないけどcuntもゲムスロじゃないけど
よく言うんですね、、。
 ゲイの人のことをカフとかカフスっていってような、、。
 ググっても出てこないので聞き間違えです。

 英語がダメダメって書いてきましたが、
でも、これ英国の女優をあててたらもっと硬い感じの
映画になって笑えない感じになった気もしますけど、、。

関連記事。
「砂上の法廷」 

英国王のスピーチ 

ノッティングヒルの恋人 

マダム・フローレンス! 夢見る二人  

評価
☆☆。

2
nor  

「汚名」
監督・アルフレッド・ヒッチコック
主演・イングリッド・バーグマン/ケーリー・グラント

 南米のドイツ人一味にイングリッド・バーグマンを利用して
ハニートラップをかけるスパイモノ。
 ヒッチコックにしては緊張感と言いますか、サスペンス性が今ひとつ。

 当時全盛期のイングリッド・バーグマンが偉い美しい。
 またイングリッド・バーグマンを操るスパイマスターを
ケーリー・グラントが演じておりましてこの恋模様。
 そしてスパイとして潜入するための疑似恋愛と疑似結婚の間で
揺れる女性の恋愛模様も同時に描かれています。
    
 これ、南米が舞台なんですけど、バックとか情景を撮りには行っていますが
俳優陣は行ってませんね。
 車の合成正確には合成ではなくて、後ろに実写をスクリーンで移して撮っています。
 ちなみにスクリーンプロセスと言います。
 それでブラジルだっけ街頭のシーンも処理されててこれも、やや興ざめ。

 ケーリー・グラントって不思議というか実は性根というか
悪人っぽいん人なんですけど
同じヒッチコックの「断崖」なんかが良い例だと思うんですけど。  
 なんか信用できないというか、どこか怖い。
 そのへんの味といいますか存在感でもあるんだけれどうまく
キャスティングとして利用されています。
 ただし本作ではいい役のままですけど、
かなりイングリッド・バーグマンや観客は怖い思いをします。
 ハニートラップにかけるぐらいだから、イングリッド・バーグマンは毎回
これでもかというぐらい衣装チェンジして女性ファンのみならず男性ファンも
魅了します。
 
 ただし、いかんせんサスペンス・ミステリに必要な緊張感がもう一つで
全体的に弛緩してる感じで評価は下がっちゃいます。

 関係記事。
オリエント急行の殺人事件 1974

裏窓 

サイコ 

  意外とヒッチコックの映画このブログで取り上げてないんだなぁ、、と

 評価。
☆☆

2
rad  
「ラヂオの時間」
監督・三谷幸喜
主演・唐沢寿明

 三谷幸喜初監督作品という触れ込みだけど、それぐらいしか
宣伝謳い文句がない感じ。

 自身の劇作からの映画化で映画の内容もほぼ一幕モノ。
 まぁこの脚本で移動させて撮れっていうほうが土台無理。
 いい意味でも悪い意味でも、演劇をそのまま撮っただけって感じの作品です。

 三谷幸喜ってベストムービーがジャック・レモン、シャーリー・マクレーン
の「アパートの鍵貸します」であぁいうドタバタではないけれど
都会の知的な人々のウィットに富んだコメディが好み。
  いつも手堅く笑わせてもらえる感じなんだけれど、
本作も設定どおりというか、結末は予想の範囲すぎるし
全編にあるくすぐりもやや弱い。

 受けたシーンを書かせてもらうと、、、。
1)コンテストで受賞した鈴木京香がテンパって声が変になって自己紹介するところ。
 あの演技指導というか演出はちょっとできないよ。
 また鈴木京香もどっちかというと表現の範囲が小さい不器用な女優だと思っていたけど
 あのセリフの発声はすごい。
2)戸田恵子演じる、主演女優の役名、千本のっこ。
 これはほんと大ヒットだわ、あと浜村錠とかもわらえるんだけれど、千本のっこだけは特別。
3)打ち上げ花火の音を出す藤村俊二。50円玉でピンときたけど、
 あの自身で台本を頭でパーンと打ってズボンとベルトをバタバタをやる動きは本当にアホすぎる。
 
 もう一つ、一番印象に残ったのは、あまりにも内容を変えさせられすぎて
鈴木京香が名前をおろしてくれと懇願するんだけれど、そこで、西村雅彦が言ったセリフがすごい。
 エンタメでもなんでもどれくらいの人間が満足してエンドロールに名前を載せてると思っているんだと。
 みんな妥協して、次こそは満足の行く作品を作るために我慢して載せてるんだって言うシーン。
 アニメから、ラジオの番組から、なんでもモノをつくっているクリエイターの
それもヒットしなかったような作品をつくっちゃった人々の意見を代弁している
すごいセリフだと思う。
 心から感服しました。

 達者な役者さんばっかりなんですが、アナウンサー役の並木史朗が気に入りました。
 と実は、楽しんで見たかもしれない筆者でした。

 関係記事。
記憶にございません! 

12人の優しい日本人 

評価
☆☆。


 
  

2
under ground  

「アンダーグラウンド」
監督・エミール・クリストリッツァ
主演・ミキ・マノイロヴィッチ

 これはね、正直言うと見るのに苦労したわ。
 大苦戦。全部見切るのに辛かった。
 カンヌで賞をとってて名作だとかいうのはわかるんだけど、まず長いし、それほど笑えないし、
ノリがむちゃくちゃだし、で。

 もう少しブラックジョークの部分が笑えるか、ユーゴスラビアが抱えた近代現代史を
長いスパンで描いているんだけど、体制批判とか社会批判はほぼ入っていない。
 緩ぅくは入っているんだけど、添えるぐらいの感じで別の意味で入っています。
 つまり、表題のとおりUNDER GROUNDとかいうわけで地下室で、みんなが勝手気ままに
生きているわけです。
 どんな社会、ナチが来ようが、チトーがユーゴをまとめようが、内戦になろうと
俺たち関係ないよ、と。
 それが大きなテーマです。
 だけど、全体的にというか、ラストまで見ると国が一つ亡くなっちゃったわけで
チトーがユーゴスラビア一国をまとめていた時期には多少なりとも
シンパシーとオマージュがかなり感じられます。
 はっきりいうと日本代表の監督をしたオシムと同じ感じ。
 国が外国の民族主義の先導者によって殺し合ってバラバラになるよるはましといったところでしょうか。
 チトーって人も偉い人で共産主義だったから賛否はあると思いますが、
一国社会主義でしたか、なんと東欧にありながらソ連の衛星国というあつかいではありませんでした。
 しかし、チトーが去ると外国勢力の民族主義者たちの狩場になり上記の結果に。

 今回、ブラスの音楽でもよくわかったんだけど宗教的にもそうなのかもしれないけど
ユーゴスラビアの人々ってラテン系のノリなんですね。
(この映画の演出だけで、セルビアとかの人は異論があると思いますが)
 この強烈な劇伴というより劇中で本当にバンドがどんちゃかやるのがこの全編あふれるアナーキーさ
を生んでいる要素です。
 
 あと強烈に思ったのが、ノリというか雰囲気が東京なんかにある小劇場の劇団公演みたいなノリなんですね。
 群像劇というには登場人物は割と偏った描き方をしてますが、全員がキャラ立ちと強烈な個性を
持っていて映画全体の話の進行にあまり関係ない感じで好きなだけセリフを叫んでワイワイガヤガヤ楽しくやってる。目立つのは個々の俳優の器量次第みたいな。
 それを私はむちゃくちゃだというんですけど。
 でも、その無茶苦茶加減がこの映画のテーマなのです。
 あまり体制批判、社会批判が表立ってないというより、もうそれを完全に突破というか
突き抜けちゃっていて、俺たちは好き放題やるよ、と。
 頑張ったところで社会や国を変えられるわけもないし、じゃあ勝手に生きるしかないじゃん
というのが全編もしくは全キャラから感じられます。

 ネットによると5時間のVerもあるそうですがそれは置いといて、
ラストまで頑張って見て下さい。
 最後まで見るとこの映画の本当の狙いというと大げさですけど、わかるかもしれませんので。

 関係記事
ブンミおじさんの森 

ブリキの太鼓 

 どちらもパルム・ドール賞受賞作です。

 評価。
☆☆。
 単純に長く感じたし、そんなに悪い映画じゃないかもしれないけど、もうちょっとかっちり作られている作品が好みなので、、。

2
おんな  

「女渡世人」
監督・小沢茂弘
主演・富司純子/鶴田浩二

 緋牡丹博徒シリーズで人気を博した富司純子を主演に持ってきた
任侠ものシリーズ第二弾、女渡世人シリーズ。といっても二作しか作られていませんが。

 緋牡丹博徒 に比べると映画としての出来が、、残念ながら偉い低いです。
 というか、もう富司純子で一人で大丈夫というか人気が
おそらく不動のものになったんでしょうね。
 といっても、たった緋牡丹博徒より三年ぐらいしかたっていませんが。

 鶴田浩二も、重要キャラというより最初にちょっと出てるってだけぐらいですね。

 緋牡丹博徒は、とにかく脇に重鎮や達者な人を置き(脇に高倉健)固め脇で締めて富司純子を
なんとかもり立てようという感じでしたが、今回は、
映画そのものを富司純子に任せっぱなしといった感じです。
 その分、殺陣というかアクションとか追い詰められかたは、緋牡丹博徒 以上ですけど。
 短銃(ピストル)片手に戦いますけど、ほぼ相手が匕首かドスなのでなんとかなっている感じ。

 敵役がもう一つ弱いんだなぁ、、それと母親演じる木暮実千代さんとの関係、登場後の展開も
予想通りというか、脚本でもうひと工夫がほしい感じです。
 
 残念ながらシリーズが2作で終わったしまった感じもよくわかります。

関係記事。
緋牡丹博徒 

評価
☆☆。

2
naguri  

「殴り込み艦隊」
監督・島津昇一
主演・高倉健

 これは、ちょっと感想が書きにくいんだな、、、。
 正確に言うと戦争映画じゃない。
 駆逐艦を舞台にした群像劇、もしくは旧帝国海軍を舞台にした
人間ドラマ。

 まず、黒雲という駆逐艦を舞台にしているところ、
駆逐艦って艦隊だと真のワークホースというかワークホースと呼ぶと
まだマシで実は戦っているけど艦隊のマネージャーか雑巾がけさんぐらい。
 駆逐するっていうぐらいだからWW2の大西洋だと船団の敵潜水艦から護衛する主力艦だった
かもしれないけど、実は艦隊として遠洋航海能力がある一番小さい軍艦で
シケでは一番揺れるし、艤装されている大砲はいつ使うんだ?っていうぐらい豆鉄砲だしで
結局速力を活かして突っ込んでいって魚雷を打ち込むぐらいしか攻撃方法がない。
 艦隊では決して花形ではありません。ただ数だけは多い。

 その架空の『黒雲』と呼ばれる駆逐艦を舞台にし、主役の高倉健を
機関課の将校にするなんて映画の常道から外しすぎ。
 機関長も軍艦の中で一番底に居てみんなが上でドンパチやっている中
一発も弾を撃たずみんなが戦える用に船のボイラー、エンジンを守っている役。
 映画的に言って活躍出来るはずがない。

 ということで、これ戦争映画じゃないんですね、、、。
 一応駆逐艦に乗っている士官、兵ともに平等ぐらいに登場するし、
本当に駆逐艦内の群像劇なんです。
 映画の配役の構造というより原作があるそうですが、原作もそんな感じなんだと思います。
 戦闘シーンもあるにはあるけど所謂実際の記録フィルムを編集しただけ。
 高倉健が居る機関室のセットはやたら良く出来ててミリオタとしては勉強になりますけど、、。
 戦争映画だとおもって見るとかなり肩透かしを食らうというわけです。
 
 これ、東映作品なんですけど前から何度も書いてますが、ヤクザ映画の東映とかいわれてて
実は会社内部も上下関係が厳しいそうですが、
(東宝もプロデューサーが偉いという面では上下関係が厳しいと言える)
そのかわり相変わらず、映画の目線が低い。
 ほぼ将軍か、えらく俯瞰した神の目線で描く東宝の戦争映画と全然描き方が違います。
 士官同士では海軍の作戦部の悪口を言い合い。
宴会をしてるところにえらいさんが乗り込んくるのもえらいさんを完全に悪者扱いにしてます。
 東映にしては、東宝の役者さんだと思っていた田崎潤が艦長役で出てます。
 ちょっとびっくり。
 
 あと、日本って戦争負けて以来全員で左によったと思っていたけど、こういう戦前の風潮を
残した映画もかっちり作っていたんですね、、。
 それも意外だった。
 
 終わり方も微妙なんだな、、。まぁしょうがないと思うけど、、。
 日本って戦争に負けたとき実は海外にまだ領地を保持してたりするんだけど、
海軍だけは「雪風」とか例外はありますがこの駆逐艦より更に小さい
一文字の名前の遠洋の航海能力のない駆逐艦というより海防艦?
ぐらしか残っておらず。遠洋航海能力を持つ戦闘艦はほぼ使い潰してました。
 
 納得の終わり方かもしれません。
 戦争映画じゃないと思えば、良いのかもしれないけど、
 人間ドラマとしても一人ひとり過去を描いてるんだけど、
ちょっと弱いかな、、。

関係記事。
緋牡丹博徒

君は憤怒の河を渡れ


無宿 やどなし 

遥かなる山の呼び声  

評価
☆☆。
 

2
慕情  

「慕情」
監督・ヘンリー・キング
主演・ジェニファー・ジョーンズ/ウィリアム・ホールデン

 ジェニファー・ジョーンズはあまり知らないけど、これ
監督、あのバッドエンディングで私の中では著名なヘンリー・キングじゃないですか。
 それに渋めで知的な面も持っているウィリアム・ホールデンが出ているって
いうので、きたいして見たみたのですが、、。

 、、、、でした。
 
 良いんですよ、そんなに悪い映画でもないと思う。

 中国人とのハーフの女医さんの自伝が原作らしいのですが、
いまのハリウッドなら中国資本や中国人のお客さんを当てにして
このジェニファー・ジョーンズのスーインの役を中国系の役者か
中国女優にやらしてたと思う。ムーランのリュウ・イーフェイとか、、。  
 だけど、これ本当に国民党と共産党が本土で内戦してたある意味超リアルタイムな
時代の映画で髪が黒いだけの女優さんを当ててしまったのが、
そもそもの敗因じゃないでしょうか、、。 
 どう贔屓目に見てもハーフにすら見えない。
 また、英語もご本人はしっかり教育を受けているとは言え、思いっきり中国訛りに
ふったりしても良かった気がします。
 ちょこちょこ挟まれる中国の文化的バックグラウンドの挿話も
もう一つそうそうとも、へぇーとも感じられませんでした。
 ある意味、完全な西洋人からみた、ホワイトウォッシュの映画。

  だけど、恋愛映画ベタな私にはラストもありがちな感じでもう一つフックも
なく終わっていったなぁ、という感じ。
 典型的な大人のほんの一瞬の悲恋ですよね、、。 

  主題歌の「慕情」が偉いヒットしたそうですが、
これも、「カサブランカ」より、「風と共に去りぬ」のタラのテーマぐらい
ほぼ、サブリミナルで劇伴として各種に編曲されて劇中かかります。

 でも、当時の撮影って本当に大変だったんですね。
車の乗車シーンも遠景で撮ってるときはそのままで車内の会話は
スタジオでバック車窓を流すある種合成。
 ビーチのシーンもロングだとロケしているのに真正面のカットになると
スタジオに切り替わります。
 
 ちょっと文句ばっかりになりましたが、
 そんなに悪い映画ではないと思います。

 関係記事。
麗しのサブリナ  

拳銃王 

無頼の群 

戦場にかける橋 

評価
☆☆。

2
battle   

「戦場」
監督・ウィリアム・A・ウェルマン
主演・バン・ジョンソン

 時代もあるんでしょうが、めちゃめちゃ地味なWW2の西部戦線もの。

 これ、脚本は、言ってしまえば、戦争映画あるある、軍隊あるある、戦場あるある
なんだけれど、原作者の人が脚色化していてめちゃめちゃよく出来ています。
 よく出来ているというよりアイデアてんこ盛り。
 セリフは多少喋りすぎかなぁとも思うけど、下手なウォッチャビリティの
高い現代の映画よりアイデアとネタは詰め込んである感じ。
 だけど、これぐらいそれが映画そのものの面白さにつながっていない作品も
珍しい。
 観ててエピソードやネタ、アイデアが全部見てて
ふーんとは思うけどどっちでも良いんだわ、、。
 つまり、映画全編の大きな本筋とあんまり関係ない。
第101空挺師団の群像劇だと言ってしまえばそれまで
なんだけど、、、。
 どうしてこう、面白さにつながらないのか不明。

 当時、精鋭で知られる精鋭で知られる2個師団しかない米軍の空挺師団の
一つ第101空挺師団があんなにヘロヘロな状態だったとはしりませんでした。

 戦争あるあるって書きましたけど、さんざん行軍してきたのに
米軍はフォックスホールって言いますが日本軍はたこつぼ。掩蔽壕を掘らされて兵隊が野営
させられる普通の戦争映画では描かれない兵士の姿が描かれているのは
感心しました。
 しかも、2時間交代ですが立哨ですよ、、。兵隊さんって本当に可愛そう。
 ただ、本当は建物があるかぎり進軍をちょっと緩めてまで
そこを中世や近世の軍隊っぽいですけどそこを占拠して一晩すごすらしいですけど。

 また、1949年の制作なのでしょうがないのかもしれないけど、
戦場のシーンもほぼセット、スタジオで撮っているのも原因かも。
 ロケしている雪のいいシーンがたくさんあるのに
やっぱり現場での現場での状況のコントロールが難しいんでしょうね、、、、。
 当時のカメラはちょっとした機関砲ぐらいの大きさがあるし、
フィルムの感度も今とは全然比べ物にならない精度です。

 ラストの前に良いアクションシーンがあるんですけど(ちなみにこれもスタジオ)
映画最大の見せ場がリアル記録フィルムのオーバーラップの合成ではね、、。
 なんじゃそりゃの一言でした。
 
評価。
☆☆。

2
拳銃王  

「拳銃王」
監督・ヘンリー・キング
主演・グレゴリー・ペック

 善良さ、ディーセンシー(decency)を知的、真面目さなんかを売りにしてる
グレゴリー・ペックが悪役とまではいかないまでも悪党を演じた西部劇。
 
 はっきり言うとミスキャスト。ひげまで伸ばしてイメチェンを図っているけど
何十人も撃ち殺したガンスリンガーには見えない。
 逆にグレゴリー・ペックが演じることで
ジミィー・リンゴーの格が上に上がっちゃったみたいな作品。
 で、結果そこのミスマッチが映画のミソになっている気もするので
全体として微妙。

 カタギになっちゃったペギィとその子供になかなか会えないところなど
流れ者の辛さを描いてるけど脚本と裏腹、
全然グレゴリー・ペックが悪そうに見えない。
 これがグレゴリー・ペックの名優たる所以、またはハリウッドなんかでよく言う
それこそ役者の存在感だと思います。

 ただ、私に言わせるとハリウッド中でも異色の演出家の
ヘンリー・キングの力量は十二分に発揮されてまして。
 といっても、脚本は別の人が書いてるわけなんですが、
バラしてしまうとこのヘンリーキングって人は、バッドエンディングの帝王です。
 最初に見たのって「頭上の敵機」なんだけど、あとで書くことになると
思うけど、モチベーションを上げることに尽力し尽くした主人公がストレスで
精神疾患に陥って終わるというあれぐらい観客の期待を外した作品もないでしょう。
 バッドエンディングでドラマを作っているわけで、本作も確実にそう。
 
 あんな、ほぼ反則スレスレぐらいの後ろから声をかけて早抜きに持っていって
撃ち殺すってすんごいラストだなぁ、、と
 そして、そのリンゴーを倒した男も、名は上げたけれどいつ襲われるかわからない
身になって荒野に去っていくって、、。

 よくハリウッドは単純明快なハッピーエンドでとか言いますけど、
逆こういう作品を産める土壌もしくは、こんな演出家にギャラを払い
食わせていたんたんだなとか、思っちゃいます。

 映画としては、短くてたーっと見れるけど、
もう一つかな、、。

関係記事。
無頼の群

アラバマ物語 

ケープ・フィアー  

大いなる西部 

評価
☆☆。

2
3kin  

 ブログで、記事にしたので、注目して見続けております。
が、ここらあたりから記憶がないと書いたとおり、30話以降。
グダグダの展開になりつつあります。
 まぁ、ドラマで言えば、緩急でいえば大戦の良かった良かったの緩の部分に
あたるのかもしれないけど、、、。

 郭嘉が死線を超えてちょっとどころか、かなり主人公側の漢王朝寄りに
なるのは、少しテンテンプンプンです。  
 怖いぐらいの史上最強と言っても良い明晰さを持った男なのに、、。
 敵でこそ映えるはず。
 真の敵であるラスボスの曹操の登場が多くなったせいでしょうか?、、。

 だけど、皇帝のそばに侍る宦官のお孫さんの曹操は最後まで
帝位を称さなかったしわりとどころか、
三国志のなかでは劉協というよりをリスペクトしてた人です。

 このドラマ、基本的に劉平、伏皇后側に立つものって楊修や司馬懿も
そうだけど、史実的に曹操というより曹家に仇をなしたとか、曹操によって
処罰(どころか、処刑)された人がついています。
 司馬家もクーデターを起こして魏そのものを滅ぼしてますし、、。
 楊修は処刑。

 グダグダと言いましたが、俄然面白くなってきたのは、曹丕です。
 王越から剣術を習い最強の最強の剣士に、、。
 しかも、影のあるというか、怨嗟と怨念の塊みたいにもなってるし、、。
 このドラマのスタッフ、よく知りませんが、「三国志 司馬懿 軍師連盟」
とかなり関わりがあるらしい。というか、レイテストで作られた三国志系のドラマ
二本ってことだけかもしれませんが。

 このあと、曹操は袁家の息子二人を追い烏桓討伐へ。
 なんと、ここに劉平がついていくらしい。
なんちゅー展開。
 天子様自ら親征じゃん。ちょっと中国の朝廷システムから考えても
はちゃめちゃな展開ですが、官渡の戦いにもいったぐいらいですから、、。
まぁいいか。

 最後に気品があり無表情ながら微妙な表情で演技をするレジーナ・ワン
の画像をパチっと。
 微妙な表情の変化がめっちゃうまい女優さんだと思います。

レジーナワン
  
 なんじゃこのポーズは、、、。わりと面白い人なのかな。

 このコロナ渦、映画の本数が少なく、
海外ドラマだけでなく中韓ドラマもテーマにしようかなと
思ってます。

三国志 Secret of Three Kingdoms 第30話 勝敗の行方 

2
girl 

「女子ーズ」
監督・福田雄一
主演・桐谷美玲

 いわゆる、東映の云十年続いている戦隊モノを女子だけで
やったらとパロった作品。
 女子というか女優五人のキャスティングはすごいなぁ、、
と思ったんですけど。
 桐谷美玲に朝ドラ女優二人なんだけど、調べたら、
有村架純も高畑充希もこの映画が、NHK朝ドラ出演の前なんですね。
 まぁ、だから余計に先見の明があって
良いのかすごいのかわからないけど、、、。

 まぁ映画の売り文句とほぼ出来は同じで、予想の範囲なんだけど、、、。
 どうだろう、、、。日本人ならほぼ全員知っている設定なので、
もっとぶっ飛んだ作品にしても良かったと思うし、第一脚本の笑いの部分が
味は出てるんだけど、もう一つ笑えないんなだな、、。そこが一番イタい。
 だけど、ご本家の戦隊モノではないんだけど、東映で女性ばっかりの
忍者だったでしょうか、戦隊モノってあったような気がするんだけど、
それほど特撮には詳しくないので、、と逃げるオタクの私。

 パロディに過激さを求める第二項を、、。衣装のデザインを「アオイホノオ」の
島本和彦がやってるらしいんですが、ここで私の変態性が出るのかもしれないけど、
もっと体のラインが出るフェチっぽい衣装か、エロい衣装にしたら
違う意味でもかなり話題になり映画としての”売り”気がするけど、
この辺は、女優さんの事務所とも相談しないといけないと思うので
難しいかな。
 スカートまではかして股間を徹底的にガードしてますから、、。
 女性蔑視はここまでにして、

 最後にどっから見てもきぐるみの巨大ロボットが出てきたのは、
メカオタクとしてギリギリ盛り上がった。
 しかし、予算の都合かカット数分数ともに短すぎた、、。

 衣装がね、、、。と変なフェチっぽい目線で見てしまう私でした。

関係記事。
「何者」 

関ヶ原 2017

評価
☆☆。

2
cm 

「キャプテン・マーベル」
監督・アンナ・ボーデン/ライアン・フレック
主演・ブリー・ラーソン

 やっぱり、マーベル・コミックというか、
DCもだけど、私にとってもう一つアメコミは駄目なんだな、、。

<ネタバレ>です。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 単純に映画として面白いと思う。
 また、アベンジャー・シリーズの前日譚としても
よくできていると思う。(そう製作している)
 ただ、マーベルお得意のエンドロールあとの(正確には途中)
続編へのブリッジは、ヒーローたちのそっくりさんが出ている点で
かなり興ざめ。最初ご本人かと思ったけど、、。

 設定を90年代にして、やたら90’sのヒット曲はかかるし、
PCの画面も古いwindows。あまりマーベルについて
細かいことをわかっていなくても大丈夫な設定してあります。
 この辺は商売がうまい。しかも私は時期的にずれてみていますが、
エンドゲームの上映の前に公開してたあたりも宣伝も兼ねた商売としてうまい。
 色々、往年の90’s HITがかかるんですけど、
No Doutの「Just a Gril」を劇伴にして
キャプテン・マーベルが敵を次から次へとボコボコにするシーンは
流石に笑った。大爆笑。

 スタートから、アクションでたったかたったか、脚本は進むし、
アクションの合間合間に謎解きの断片が散りばめられていて
構成も上手い。
 名脇役のSLジャクソンも出てるしなんと、往年のスター
アネット・ベニングが出ている。この人80年代後半は
大スターだったんですよ、、、。
 少しフェチっぽい衣装のブリー・ラーソンはきれいだし、
言うこと無いんだけど、メカのデザインはもう一つというか、
SFとしてふつーレベル。(正直言うと、ダサい)
 異星人がメイクしただけってのも、スタートレックもそうなんだけど、
ちょい興ざめ。
 ただやっぱり、腕からどかーんとエネルギー波が出たり目が光ったりと
あのへんで私個人としてはついていけなくなっちゃう。
 もうこの辺は幼い頃から馴染んでいるかどうかの文化の差だと思う。
 もうこのブログで何度も書いているんですが、欧米では、アニメですけど
ポケモンとか攻殻機動隊とか一般人でもウケるんですが
どうあがいても一般人に絶対受けないのが、人が乗る大型ロボット。
 欧米でもオタクにはウケるんですが一般人は完全にアウトです。
 あんな二本のアームレイカーと足のペダルだけで動くわけ無いじゃんと
思っちゃうらしい。
 それとおんなじ何だな、、。ヒーローじゃないや、ヒロインかな、
が超人的にしかも肉体を屈しして戦えば戦うほど、引いてしまうわけです。
 それらを乗り越えた「パシリム」ってすげーじゃんってなるんだけど、
欧米の標準的一般ピーポーの感想を是非伺いたい。

 面白い映画だと思う。
 脚本なんか大人も楽しめるようにきっちり作られてて
ただ、敵と味方がヒックリかえるツィストがバレるのが、
多少早すぎる気もしますが、、、。

 だけど、題材が駄目でした。

関係記事。
キングコング 髑髏島の巨神 

シャーロック・ホームズ 2009

アイアンマン3 

アイアンマン 

ローガン

評価。
☆☆。

2
batt 

「けんかえれじい」
監督・鈴木清順
主演・高橋英樹

 音に伝わりし名作だけど、うーんどうなんだろう?。
これ、原作が昭和の超有名自伝的?小説で、かつ脚本も
新藤兼人。現在、ドラマ版の座頭市物語のシーズン的には2に
なるのかな?新・座頭市物語をやっているんだけど、
(一個目のシリーズは本当に神シリーズです)
 時々脚本で新藤兼人さんの名前を見るんですね、、、。

 まぁそれは置いといて、これ相当現場で監督の鈴木清順が
脚本を撮りながら変えちゃったらしい。
 私が物覚えが付いたころではもう鈴木清順といえば
見た目は穏やかな好々爺だけど作風は子供ながらに見てて
なんじゃこりゃの人だったんですけど、
 そうとう元の新藤さんの脚本をアバンギャルドに変えてるはず。
 撮影中も主演の高橋英樹さんも訳がわからないまま
演じてたっていうから納得なんだけど、、。
 おそらく、この作品を鑑賞するなら、
ba
ba2

 この小説を純粋に読むほうが一番楽しめると
読めてませんが思います。
 鈴木さんの過激する演出でぐちゃぐちゃになってて
このぶっ飛び感を楽しむんだよと言われても、、
 ちょっと悪いけど、楽しむところまで行けない。

 だけど、本来、こういった不良ものというか
実際は戦前の旧制の学校システムだと旧制中学生って
もうエリート予備軍で不良じゃないんですけどね、、。
今でいうと高校生なんだけど、旧制高校が今の帝大のもうなくなっちゃったけど
一二年生の教養学部の扱い。
 旧制高校からはほぼ無試験で旧帝大に入っていました。
 この辺、早坂暁のダウンタウン・ヒーローズ」で描かれてました。
 で帝大行った人がそのまんま教授なったり官僚になっていたので
超スーパー・エリートです。
 と、そこをさらっと指摘しておいて、昭和のはじめは軍国主義とかいわれるけど、
実はめちゃめちゃアナーキーでデカダンスだったって
尊敬する天本英世さんも
言っていたのでそこにバンカラな風合いも足せば分からなくも
ないけど、どこか感情移入出来ず楽しめなかったです。

 本当は、私ノワールものもめっちゃ好きだし、
どこの番長とどこの番長が殴り合って、どっちが勝ったとか
殴られるのは嫌だけど、学生時代も話きく分には好きなんだけど
 これだったら、井筒和幸が撮ってきた不良映画のほうが
めっちゃ面白いと思う。

 だけど、喧嘩ものって加減が難しいですよね。
究極、殺しちゃうとこまでいく可能性もあるし、
怪我で不可逆の状態までいっちゃうなんてお話しやドラマで
いくらでもありますから、なんかリアルなようでリアルじゃない戦い
のような気がするんですよ。
 こういうこと各時点で喧嘩慣れしてないのがバレてると思いますが、、、。

 この映画ね、青い山脈1949 前編じゃありませんが、
ものすごいところで終わります。
 ここから先のほうが、実は時代性も含めて、シリアスさも
増すし、社会性も入るしで急激に面白くなりそうなんだけど、
鈴木清順は続編の脚本を書いたそうですが、製作はされず。

 押井さんもよく言ってたけど、みんなで作っていく商業映画
一人だけ、めちゃめちゃやって自己満足しても絶対うまく行かない例かも
しれない。
 原作の良さと鈴木清順のはちゃめちゃ感でギリギリ持っている感じで
日本映画史に残る映画でしょうが、
 よく分からなかったというのが正直なところ。

関係作品。
伊豆の踊子1963 

評価
☆☆。

2
seki 


「関ヶ原」
監督・原田眞人
主演・岡田准一

 最近製作委員会にTVが絡んでいるのは早く地上波でも放送されますが
悪いけどこれは駄目だわ、、。
 しかもね、比較はできないと思うけど、今丁度若い人と勤め人には
殺人的放送枠でNHKのBSで大河ドラマの「葵 徳川三代」をやってて
ほぼ同じ場面、関ヶ原に向かうギリギリかな?第一話だけ特別に
関ヶ原のシーンだけやって、そっからもとに戻ってという構成で
丁度いま、この映画の手前ギリギリをやってました。
 単純に大河ドラマと2時間ぐらいの映画って比較できないけど、
いかに大河ドラマをとくに、この「葵 徳川三代」の関ヶ原の合戦シーン
は多分私が見た関ヶ原の合戦シーンの中で一番迫力があって史実的にもわかりやすい。 
 古今東西で映像化された最高の関ヶ原の戦いかもしれません。
 それと比較されちゃあかわいそうかもしれないけど、
これはね、駄目だわ。←二度目。
 
 実は、原作、私幼い頃途中で読むの放り出してて、原作の構成とか比較できないけど
関ヶ原と銘打っている割には、関ヶ原の合戦シーンがとにかく少なすぎ。
 以後300年間を決めた大戦ですよ、、。戦闘シーン30分もないじゃん。
 あと、いかに大河ドラマのほうがお金かけているか如実にわかる。
 物量もとにかく少なすぎ。
 漫画やアニメもそうなんだけど、10人ぐらい描いて
1万人とかいるように演出しないといけないんだけど、
 全然多そうに見えないし、これは単に予算と物量の問題だと思うのだけど、
見てて泣きそうになる。
 それと、話題にもなってるキャスト全員によるセリフの早口だけど、
まずある程度東西の諸将を知ってないとわかんないんじゃないのこれ。
異様な早口でしゃべる理由がわからない。
 単に尺の問題なの?。
 草の者と忍びだけど、これは原作にも取り上げられていたのは
最初の方読んだので知ってるけど、ガチガチのリアル描写かリアル歴史ものに
忍者はあわないんだわ、、実は。忍者だけとかだと成立するんだけど。
 まぁ、わかると思うけど、忍者がサイキョーだと守る側も結界を張ったり
するんでしょうが、戦する意味なくなるんですよ。
 情報網としてはありだと思う。だけど暗殺を狙い出すと、梟の城でしたっけ
あれも、司馬さんが本気で書いたとはいつも思えないんだな、、。
 一番エンタメに割り振って、伝奇小説や講談を入れて大作家にならんがために
書いた気がしてならない。
 もっとリアリストですよ司馬さんは。というか、司馬さんのすごいところと言うか、
目立ってたところって、戦後世の中、文壇も含めて全員左に転びました。
 逆に戦時中は真ん中辺の作家も含めて右に転んでたんだけど。
 そのそれこそ自虐史観一辺倒だったところにポツンと
私達の歴史は誇れるものだ、少なくともこれぐらい立派な人々が居たと、
一人高らかに高度経済成長時代の這いつくばって頑張ってるサラリーマンに
右とはいわないけど、(まぁ右だな)
ちょい右ぐらいで自虐史観を覆していったのが司馬さんです。 
 で、私に言わせると、歴史物は塩野七生さんとかもそうだけど、
ゴリゴリの右とかゴリゴリの左より、ちょい右ぐらいで陰謀史観と
英雄史観がエンタメとしてはサイコーに面白い。 
 私からするとゴリゴリの右もゴリゴリの左も両方読んでて痛々しいんだな。

 閑話休題ですけど、、。

 早い話、製作委員会方式で扱うテーマじゃないわ、ゲムスロみたいに
CG入れまくって、モブを完全にCGにするんじゃなくて、人の位置をずらして撮って
aftereffectで足していくんですけど、それぐらいしてほしかったな。
 こんなに大合戦に見えない関ヶ原の戦闘シーンもちょっとないでしょう。
 あとは、上記と重複するけど、大河ドラマより昔から関白秀次処刑から
描きながら、きちんと歴史的事実を早口のせいもあるでしょうがフォロー
しきれていない。
 逆に知っていないとわかんないじゃない?。で、そこが長いから困ったもんだ。

 ただ、褒めるべき部分もあるにはある。
 これwikiによると、元々島左近と小早川秀秋を主人公にして脚本かいてたそうですが
この二人に関してはめちゃめちゃキャラ立ちしてる。
 島左近はまぁ今まで何度も大河ドラマやTV局の年末特番ドラマで描かれてる
範囲内にちょっと足した程度だけど、
 小早川秀秋は逆に素晴らしいほどのキャラ立ち。秀秋
といえば隆慶一郎と原哲夫
の影武者徳川家康のイメージが異様に残っているんですけど、
 この解釈は納得だし、新機軸。キムラ緑子が演じるおねさんのepiを
もうちょっと足してほしかったかな、、と。
 小早川の裏切で追い詰められる大谷吉継のシーンなど人が少なすぎて
逆に別の意味で悲惨さが出ていたけど、、、。
 実際大軍で、真後ろから山を駆け下りられて潰れるって想像と
いうか、イメージすらわかないんですね、、。真後ろ向いている軍隊が
どれくらい弱いか?って。 

 朝鮮から火薬の専門家を連れてきたのも、弩も
すべってたなぁ、、。

 で、主導してる原田眞人ですけど、どっかで聞いたことあるなぁと
ずーっと思っていたんだけど、「ガンヘッド」の人なんです。
 これも、雇われ監督だったのかやりたかったのかわからないけど
マクロスの河森正治がデザインまでして、所謂アニメと実写の
融合みたいなオタクが大喜びするべき企画だったんだけど
 見たのに覚えていないぐらいがっかりの作品だった。
 それと、リメイクの日本のいちばんながい日もやってるのか、、。
 あれは、岡本喜八さんの最高傑作だと思っているので、
あえてみたくないです。

 逆に大戦(おおいくさ)を描く映画って実は、難しいんだなぁと
思ったぐらいです。

関係記事。
蠢動 

どら平太 

評価。
☆☆。

2
mul 

「運び屋」
監督・クリント・イーストウッド
主演・クリント・イーストウッド

 これ、どうなの!?。はっきり言ってどう取っていいのか
わからない難しい映画。
 エンタメとしては、イーストウッド監督/主演の前作グラン・トリノより
数段落ちます。

 簡単に言うとこれ本当にあった話よ、という驚きとこんな実話があるの?
軽妙さで見てほしいんだろうけど、一貫性がなさすぎて、理解に苦しむ。

conventi
 本業(花畑)では大人気のアール。
 しかし、家族を全然顧みない仕事中毒で家庭内は不和だらけ、
唯一の理解者である孫娘をイーストウッドの娘が演じております。

 そしてひょんなことから、テキサス州からイリノイ州まで麻薬を運ぶ
運び屋を始めます。
track rifle
 このマシンガンを持ったやつがいるところに入った段階で気づけよ!と
思うんだけど、この辺も脚本や演出から理解が難しい。
 もう高齢なので思い残すことないとやってみたのか、人生も終わりに近づき
やりたいことをしてみたいと思ったのか、仕事中毒でただ単に
世間知らずなのか、、

old ford
 最初は古かったフォードのトラック。逆にこっちのほうが運び屋として
マークされない気がしますが、、。
new car
 大金が入り、車までリンカーンのいいトラックにチェンジ。
ちなみにアメリカではミニバンとか4駆もトラックって呼びます。
だんだんいかにも、ドラッグディーラーの手先っぽくなる、アールじいさん。

 この辺も理解が難しい。大金が入っても金そのものは興味なしかと思いきや、
一応、友人助けたりはするんですけど、
娼婦と派手に遊ぶは、金銀ギラギラの薬の売人スタイルになるはで、
リッチライフも楽しんでるんですよ、、、、。
 この辺も心境というか、理解に苦しむ。
 やっぱり薬物の取引ってそうとう儲かるらしく
しかも、裏稼業で非課税だしね。
、金だけはどんどん入ってきていた、
バリー・シール アメリカをはめた男とそっくり。


この辺から、<ネタバレ>です。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




DD dead
 アンディ・ガルシアがやっているんだけどドラッグディーラーの
ボスが仲間内に暗殺されて代替わりしたあたりから急にサスペンス性が
高まります。
 ドラッグディーリングも、コスパの時代といいますか、
ギチギチガチガチ家族を顧みず働かないといけないじだいになります。
 この辺も、こうなったらだめだぞ、ってブラッドリー・クーパーに
言ってたイーストウッドのアンチテーゼがあるのかと思うというか、
勘ぐってしまいますが、、。
 そのギチギチを拒むおかげで
サスペンス性があがると、いいますが、逆に家族との関係は復活するんですね。
この辺も難しい。
 アメリカって離婚大国なんだけど、とにかく家族第一主義だけは
一貫して崩れていない。
 これはマフィアの血縁関係とかとまた違った価値観で西部劇の家族だけで
やっていく、日本の介護も家族内ではと
ちょっと違った家族最重要主義なんですね。
 
 やうやうあって、

eastw coo
 こうなったアール。
 この辺も、グラン・トリノ の例があるので、ツィストにサプライズがあるのかと
思ってましたけど、すーっなんですね。

rescue
 そして、刑務所でもリリー(ゆり)を扱えて幸せそうなアール。
 そんなアールに救いまで与えてこの映画は終わります。
ちょっとわかんないんだけど、、、、、。

 エンタメ性は低いし、捉え方や描き方に一貫性がなく
理解と感情移入がかなり難しい作品です。
 それと、老けたイーストウッド見るのも、かなり辛い。

 言えるとしたら、人生の難しさとかだと思いますが、
 私はまだ、このアールやイーストウッドの境地に達してないですわ。

関係記事。
グラン・トリノ

マンハッタン無宿

ダーティハリー 

「ダーティハリー4」

「ダーティハリー2」

ハドソン川の奇跡

地獄の黙示録

マトリックス・リローデッド 

荒野の用心棒 

アウトロー 1976 

評価
☆☆。

2
ter 

「ターミナル」
監督・スティーブン・スピルバーグ
主演・トム・ハンクス

 これは公開のころから、プロットだけ聞いてこりゃちょっとだめだ、と
思って避けてたけど暇だったので見ましたが、ほぼ予想どおり。

 スピルバーグの現場でドタバタして撮ってるガチャガチャ感が
不思議なことにゼロ。
 監督名伏せられて見せられたらわからないのではないでしょうか?。

 これ、大別するのが難しい映画ですよね。
 ファンタジック・コメディ。
 小説だと、マジックリアリズムみたいな、ちょっと違うか。
 観客はちょっと設定的にこれは成り立たないことわかっていながら、
コメディの部分と映画そのもののウォッチャビリティに引っ張らられて
見続ける感じ。
 もちろんベースには、天候に左右されて空港で長時間待たされること
をほぼ誰もが経験してることや、トランジットや乗り換えの煩雑さ。
 航空機は列車ほどバンバン飛ばないってことでの
空港でのまちぼうけがベースにあることはわかりますが、、。

 非英語圏でそんなに英語をうまくしゃべれない人間の
ひがみかもしれないけど、英語喋れない人への嫌ぁーな差別感も
しっかりじわじわ感じますよね。
 
 ファンタジーの部分はもう一つとして、もう一つ笑えないって
のもこの映画の厳しい難しいところだとも思う。
 英語について書きましたが、トム・ハンクスが映画の終盤に連れて
勉強しているシーンは多分にありますが、どんどん複雑な英語を
喋れるようになっていくのも、なんかほんわか面白いです。
 
 これ、どう解決するのかな、、?と思っていたけど、
ちょっとラストの問題解決は安易すぎ。
 がっかりでした。

 トム・ハンクスや、キャサリン・ゼタ=ジョーンズより、
敵役になるのかな??。
 管理職での空港警備担当のスタンリー・トゥッチが
めちゃめちゃいい味出してます。
 wikiで調べても脇役ばっかりやっているみたいですけど、
いいですね、この俳優さん。

 トム・ハンクスがいうところの、コメディだけは、
撮りながらできが良いか悪いかすぐわかるって言ってたけど、
だめな方じゃないでしょうか、、。

関係記事。
ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文章

レディ・プレイヤー1

太陽の帝国

ハドソン川の奇跡 

プライベート・ライアン 

インフェルノ 

ビッグ 

評価
☆☆。あんまりピンと来ない。
 

2
do 

「ダウン・バイ・ロー」
監督・ジム・ジャームッシュ
主演・トム・ウェイツ/ジョン・ルーリー/ロベルト・ベニーニ

 ジム・ジャームッシュも80年代の量産されたスタジオ映画の
なかではほぼ個人映画スタイルで撮られていて、
存在はそれこそ稀有の中の稀有。
「ストレンジャー・ザン・パラダイス」は本当に凄い映画だと思う。
まぁ、個人映画だから低予算のセンスで勝負作品なんだけど、
冒頭の強烈な”I put the spell on you”とともに、長い長いフォローで
あのハンガリーの女の子が現れるシーンのセンスなんて最高の一言。
 またこの女の子がなんて言ってるのかしらないけど、
ど頭に来るって言い続けるとか、
あとは、全編微妙な、なんとも説明し難いセンスで
ダメダメ感で語られていくんだけど、とにかくすごかった。

 で、その次作にあたるのが本作なんだけど、、、、。

 これはちょっと駄目だわ。
 ハンガリー語がベリー二のイタリア語に変わったんだろうけど、
まぁまぁ自虐ネタのダメダメ感は囚人なんだから出てるんだろうけど。
 あの「ストレンジャー・ザン・パラダイス」の全編あふれる、
映像表現としてのセンスはどこに行ったんだ?と問いたい。
 恐ろしいほど全然センスが感じられない。
 劇中のストーリーテリングも全然ないし、、、。
 ロベルト・ベニーニという才人?が米国映画人の
目にとまるようになったという作品かな、、、。
 正直、全然おすすめできない。

 ただ、ジム・ジャームッシュをコンプリしてるわけじゃないけど、
このあとの、「ナイト・オン・ザ・プラネット」はめっちゃ好きなんですけど。

評価
☆☆。

2
billylid 

「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯」
監督・サム・ペキンパー
主演・ジェームス・コバーン

 ハードヴァイオレンスのペキンパーがあの有名なビリー・ザ・キッド
を描くと言うので、興味を持って見てみましたが、、、。 
 ちょっと空振ったかな、、。

 まぁ意欲作です。
 劇伴の音楽はボブ・ディラン、そしてほぼセリフはないですが出演もしています。
 そしてそのビリー・ザ・キッドは歌手、ロック・スター?の
クリス・クリストファーソンが演じていて、デスペラード(荒くれ者)の
耽美とはいわないものの刹那主義的な生き方とロックやフォークの
雰囲気が合えば良いかなみたいな、P的なケミストリーを狙ったと思いますが、

 あんまりそれが出ていない。
 こういう雰囲気を狙ってのは出来てみて始めて醸し出されるもので
 狙っては難しいわ。

 ディランのKnockin' on heaven's doorとか有名曲が
さらーっと流れますがもう一つシーンと合致しているとは思えない。

 それと、タイトルからはビリー・ザ・キッドが主役かと思っちゃうんだけど
ビリー役のクリス・クリストファーソンがもう一つぶんぐらい空振っていて
はっきり言ってイモ俳優に見えます。
(このあとCクリストファーソンは映画ドラマによく出るようになるらしい)
 殺しに殺しまくった普通の人とはちょっと違うビリーの変わった感を
非俳優をあてて出したかったのだと思いますけどね。
 これ主人公は、ビリーの敵というか反対側パット・ギャレット
のジェームス・コバーンになっていまして
やっぱりコバーンの台詞回し、存在感が半端なくて、
この人で辛うじて持っています。
 というか、やっぱりプロの俳優の旨さを率直に感じます。

 ただ、ペキンパーのエログロ、違った、エロヴァイオレンス路線は健在で
す。
 だけどこれも、このペキンパーのスローまで使ったハードヴァイオレンスが
ビリー・ザ・キッドのソシオパスか、サイコパス的に生きた感じの演出に
直結しているとも、残念ながら思えない。

 ジェシー・ジェイムズの暗殺でのジェシー・ジェイムズの描き方も
そうなんですけど、ビリー・ザ・キッドも描き方が難しい典型的な
キャラだと思うんですね。
 基本、キレやすくてすぐ撃っちゃう人で、無鉄砲な人だとは思うんだけど、
そんな殺す事自体が好きなシリアル・キラーだとは描けないし
 で、異分野の人を俳優に持ってきたのではないかと、、、。
 私が脚本家や演出家でも描き方に相当苦慮すると思う。

 個人的な趣味だと順番的には合致しているんだけど、
ワイルドバンチとか、ゲッタウェイみたいなティストで
ビリー・ザ・キッドを描いてほしいかった。

関係記事
ワイルドバンチ 

ジェシー・ジェイムズの暗殺 

ダンディー少佐 

ミッドウェイ 

評価
☆☆。

2
swlo 

「スワンの恋」
監督・フォルカー・シュレンドルフ
主演・ジェレミー・アイアンズ

 これ、原作がプルーストの「失われた時を求めて」の一遍、
監督がブリキの太鼓のフォルカー・シュレンドルフということで、
期待したんですが、、、。
 というか、流石にプルーストまでは私の読書の範囲を完全に越えてますが
文学をあのブリキの太鼓のエログロ路線でどう処理してあるのか
めっちゃ期待していたんですが、、。

 全然エロくもないし、グロくもない。
 普通に映画化されています。
 逆にパリの社交界の恋愛模様を大人目線でかなり落ち付いて見れます。
ナチとの繋がりも指摘されていますがギュンター・グラスも文学なんで、
同じ文学つながりでお鉢が回ってきたのか志願しての
企画かわかりませんが、ずいぶん手シュレンドルフも丸くなったなぁというのが
第一印象。
 あのブリキの太鼓のエログロ感って原作からの引張りか、
あれ一作の偶々なんですかね?。
 失望も相まって、悪いけど、退屈レベル。

 私が映画にのめり込んだ頃ってもうジェレミー・アイアンズって
ベテランでかなり評価も高かったんですが、
 この頃ってハンサムなのは認めるけど、表現者としては
ガチガチで固くてもう一つ。
 異彩を放つのがこちらもほとんど感情を表さないのですが
友人のミミ役を演じたアラン・ドロン。
 すごい存在感。表情が怖い。
ファム・ファタールというか、運命の女性、
motley crueなんかがいうところのlooks that killの
オルネラ・ムーティですが、劇中でもポンポン脱いでますが
 そんなに肉官的ってこともないですがやっぱり視線ですかね。
 ある程度男性として自身がないと、ちょっと怖くて寄れないですね。

 あと、バリー・リンドンよりかなりあとの(84年です)はずですが、
贈り物を夜に見るときにパキパキに照明あたっているのに
蝋燭を付けまくって覗き込むときはあまりの酷さに笑いそうになりました。

 残念ながら、不発。
 完全に再現されたと思われる、19世紀のパリを楽しみましょう。

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「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」 

評価
文芸作品ですね。エンタメじゃない。
☆☆。

 
 
 
 

2
big 


「大魔神逆襲」
監督・森一生
主演・二宮秀樹

 これ、ほとんど子役4人組が主人公なので主役はだれか難しいわ。
敵役のトップは悪役で有名な安倍徹です。 
 大魔神シリーズ結局三作作られたのだけど、二作目の
「大魔神怒る」も大魔神が暴れるところだけ見たんですが、
一応、仁義として全部見て記事を書くと決めているので、
自粛というか、書きません。
 監督さんは三隅研次で、座頭市シリーズの人ですね。
まぁ大映作品ですから、、、。ただね、前半見てないけど、
大魔神と人の戦いが一作目と全く一緒でちょっとあれは興ざめしましたね。
鉄の鎖でどわーとか、、、。
 若い頃の藤村志保さんが大変美しい。
 藤村志保さんの清い涙で荒ぶる神から、もとの像に戻ります。

 で、三作目の今作ですが、大映って一応、子供向け怪獣映画としては
「ガメラ」があるのですが、やっぱり特撮は子供向けだろうってことで
4人の子どもが主人公になっています。
 悪い領主に人足として拐われてしまった大人を助けにいく
4人の子どもたち。
 スタンド・バイ・ミーと大魔神と合わせたような脚本に成っているけど、
まぁ、いろいろ考えてあるんだけど、やっぱりここのパートが弱いかな。
 いろいろ考えてあるし、ほんとスタンドバイミーみたいなんだけど、Epi的に弱い。
ググると&検索で一番にロケ地って出るんだけど、富山の立山連峰で撮影したらしい
ですね。
 まぁ、山の中のお話しなんで、、。
 山中の硫黄を掘らせ、これを悪い領主の安倍徹が火薬に利用という設定なのだけど、
もちろん、硫黄って爆薬の原料なのだけど、
絶対的に硝石が必要なような、んで、これがあんまり日本で取れないから
戦国時代の火薬の総量が限られるって学説があるそうですね。

  あと、人足として働かされる現場は一作目と同様の巨大な(日本映画にしてはだけど)
オープンセットなんだけど、硫黄の火口の沼がセットなんですよね、、、。
(まぁ、しょうがないか)

 で、人と大魔神との戦いなんですが、新戦法が、なんと
硫黄だけに、大砲が出てきました。
 当然、大魔神には効きません。

 まぁ、設定そのままで、場所だけ変えていく三作だったわけですが
今回は、山岳部&雪です。

 球界で大魔神と呼ばれたた佐々木投手ですが、
たしかに似てると思いますが、私的には、
いつも思うんだけど、大魔神って緒形拳に似てる気がするんですよね。
 似てませんか?

 本作の監督、森一生って
名作だと認めている不知火検校の監督さんなんですよね。
 まぁ典型的な大映のプロダクションムーヴィーになりましたね。

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不知火検校

大魔神

評価
☆☆
 


2
ha 

「花のお江戸の無責任」
監督・山本嘉次郎
主演・植木等

 完全なプログラムピクチャーといいますか、企画ありきの商業映画ですね。
サラリーマンではやりつくしたから、ほぼ同じ面子で時代劇に
ってことですが、時代劇としては、シリーズは二本目にあたるとか。
 前作は、ホラ吹き太閤記(グーグルと同じこと書いています)
 サラリーマン稼業が任侠一家にかわるところに、なにやら意味づけを
感じますが、悪役はお侍さんで、当時からすれば、侍って浪人以外はお役人さん
なんですよね。


 歌あり、笑いありのミュージカル風ですが、まぁ東宝からすれば、
こんなもんでいいでしょうってのが透けて見える。
 ばーっといきましょう、という植木等のギャグを先にハナ肇が言ったところは
マジで、笑っちゃいましたが、、。 
 東宝で創っていますので、女優のトップは団令子。わりと出番の多い、
藤山陽子さんがお美しいですね。
 草笛さんに、池内淳子さんは相変わらず。
 とくに池内さんのきつい感じはこのころから、花魁を
演っても変わらないのが、わらっちゃう。

 それと、TBS系列でやってるスター大感謝祭のローション相撲って
企画がもうこれでやってる。ローションじゃなくて、油ってことですが
だいたい、画面的にも動き的にも同じに成って
 作家さんって何時の時代でも考えること同じなんだな、、て思う次第。

 東宝では言えば、沢山ゴジラ映画に出ていた、田崎潤さんも出ております。
あと、ウルトラマンの科特隊でお馴染みの二瓶正也さんも端役ですが
出てます。(イデ隊員でしたっけ)
 円谷プロって東宝の特撮班的な存在だったので、よく東宝系の
俳優さんがゲストも含め出てますよね。

 あと、特筆は、これ音楽は宇宙戦艦ヤマトの
宮川泰がやっているんですよ、ググると二人でクレジットされていますが
劇伴と劇中歌は別なのかな。

 植木さんってお弟子さんの小松政夫さんの話聞くと
役と別人のように大真面目の人だったらしいのでそのギャップを
考えると、無理して演っていたのかな、、とか思ってしまいます。

 まぁ、こんな感じかな、、、と、テレビと映画が白黒カラー、シネスコと
激闘していた時期でもう映画は斜陽が見えかかっていた時期でしょうか。

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ニッポン無責任時代 1962

日本でいちばん長い日 1967

赤ひげ

評価
順当に考えると2こぐらいだと思う。
☆☆。

2
otb 

「オンリー・ザ・ブレイブ」
監督・ジョセフ・コジンスキー
主演・ジョシュ・ブローリン

 うーん、これは難しいわ、というのは映画化そのものが。

 これ実話です。

 いつも、実録物の映画化とか書籍化ってどれぐらい、話を盛ることが
許されているのか、わからないので、
しかもどっちサイドに立っていいかもわからない。(取材される側、書く側)
 ほぼ当該の実在の人を世間が分かる程度でエンタメだと割り切って、
嘘書きまくるのって山崎豊子さんの一連の作品でかわいそうでずるいって
このブログでも書きましたが、、。
(だけど、山崎さんの場合、元新聞記者ということもあり、暴いてやる的な
 感じも読んでて感じるんですよね)  

 この作品の場合、逆に、実際はどうだかわからないし、判断ミスも
あったかもしれないし、、で、一言でいうと、脚本のキャラ立ても含めて、
ドラマそのものが弱い。
 ありがちな、ヤク中のダメ人間のリ・ハブもので、主役のJブローリンは
あまり家庭を顧みない仕事中毒。
 この辺が、いじるのっていうか、ドラマメイクするのに限界ですね。



ネタバレ


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 この作品、ラストが肝で、そこを絡めて書かないと全然かけないので、
ご容赦を、、。
 というか、他のも事故物の実録映画いっぱいあったし、とくに、
バーニング・オーシャンなんか、世間的には全然ですが
近年希に見る火災傑作映画だと信じてますが、めっちゃいじっているんですよね。
 たぶん、現実とは、、、。

 この映画の場合、とにかく、全員が勇敢で悲惨な結末を迎えただけななので
正直、悪くいじれない。
 隊長とかその上の人の判断ミスもあったでしょうが、
そこにも振れずに、悲劇性を煽った作品になっていて
このラストの一点のみに集約するように出来ているので、
それが、余計に脚本上、手枷足枷になったみたいに感じます。

 とにかく、脚本が弱いわ、、、。

 あと、映像面でも、山火事を実際に起こすわけにいかないわけで、
CGで盛るか、ちょっと燃やしてめっちゃ燃えているように見せるか
のどっちかで、それにも失敗しててというか、あんまり最大級の山火事が
映像的に再現されているって感じもしない。

 それと、前半から伏線で何度も出てくる、防火テントですが
最初見たときから、あれで、山火事そのものがとおり過ぎるのを
防げるとは、素人の私が、みても到底思えない。
 ナパームがあたりの酸素を使い尽くし酸欠で生き物を倒すとか言われてますが
あるけど、空気タンクぐらい持っていきたい。そっちが心配。
 まぁ、既定路線でしたってことかもしれない。

 あと、私の世代だと、「セックスと嘘とビデオテープ」で一世を風靡した
アンディ・マクドウェルが出てます。若いときから老け顔だったので、
 もっと大成するかと思ってましたけど、意外とマイナー女優でキャリアを続けています。
まぁ、現地ではいろいろ出ているのかも知れませんが、、。

 とにかく、ラストの悲劇だけでは、脚本的に弱い。 

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ガーディアン・オブ・ギャラクシー 

アイアンマン

ラスト・ショー

評価
☆☆。

2
nomitori 

「のみとり侍」
監督・鶴橋康夫
主演・阿部寛/寺島しのぶ

 この監督「後妻業の女」の監督なんですね、、。
 そっちにほうが見たかったかも、、。
 元々原作があるらしいのですが、それを鶴橋監督自身が脚本化。
 ”のみとり侍”ってよくわからなかったのですが、要は売春夫です、男娼。
(これって、江戸時代本当に在ったの)
 とある失言で売春夫に見を貶された長岡藩士(阿部寛)の話しで
なんだろう?トヨエツはスカトロありでくるし、下ネタ満載の作品で
R指定がついています。 
 まぁ、映像的、内容的にいって致し方ないかと。
 丁度時代は過貨幣経済と賄賂が横行したものの商業的には栄えた
田沼意次の時代で、田沼を桂文枝が重低音で好演しています。 
 しかし、冒頭の登場シーンは良かったんだけど、最後近くの
科白が長く多くなると、ちょっとボロが出たかな、、。
 又、冒頭の藩主の松重さんの戯れ歌詠みのシーンの
読み方とか、独特で面白かったんだけど、、失速したかな、、、。

 まぁ、冒頭は、ちょっと変わったエロティック・ユーモア時代劇
みたいな感じで良かったんだけど、如何せん、色々入れ過ぎというか、
途中から、人情噺になるわ、為政者批判、権力者批判にもなるわ、で
 ちょっと色々入れすぎてなんか焦点がボケた感じ。
 決定的なのは、エロいのは、エロいんだけど、全体的なユーモアが
笑えないんだな、、。
 前田敦子の塩入のうどん粉は笑ったけど、、。

 これ、男娼ネタ一本で行ったら、良かったんじゃないかな、、と思うですが、
駄目ですか、、。品が下がって駄目かな。
 悪いけど、この脚本というか、監督さん笑いは才能ないと思うんだな、、。
 後、ラストのトヨエツの刀を使わない立ち回りも
面白いと、思ったけど、やっぱりチャンバラが少しほしいかな。

 基本、もう一つなんだな。

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12人の優しい日本人

評価
☆☆。

2
pen 

「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文章」
監督・スティーヴン・スピルバーグ
主演・メリル・ストリープ/トム・ハンクス

 これ、本当に、スピルバーグが撮ったのかと、いうほどの
脅威のドライブ感、緊張感のなさ。
 ただ、作品賞でノミネートされているだけあって、良質なのは
認めるけど、史実に忠実なのであろうとは推測できるけど、
 とにかく、サスペンス性と煽りとか、ドラマもない。

 ここ最近、現代史のテロ・スパイ事件に凝っているスピルバーグだけど
こんな東部のエスタブリッシュの映画撮るなんて、
老けたなぁというか、老いいたなていうのが、第一印象。
 だけど、これ、アメリカのジャーナリズムを描いた作品で、
民主主義において、どれくらい表現の自由が重要かわかっているわけで、
 とにかく、良質さは、画面のどこからも臭ってきますが、
いかんせん、退屈まではしないけど、ハラハラする要素が皆無。

 一言、映画として面白くない。
 
 しかし、これよくなかった戦争としてもう歴史的評価が
定まっているベトナム戦争をくそみそに描くのはいいとして
現実に今アメリカがしているもしくは、2000年代以降の軍事作戦とかの機密情報まで、
今のメディアが書けるとは到底思えない。
(まぁわかんないけど)

 これ、補足すると、一回発禁処分になったネタ元を知りながら
有罪覚悟で出版するドキドキ感とか、
 多種の事情で、そえこそ45歳の一ハウスワイフが新聞の経営に
携わっているとか、
 また、その普通のおばちゃんのほんのちょっとした良心で
国家機密的真実が暴かれていくとか、もっとドラマ的にあおれる箇所は
あるはずなんだけど、この辺が未消化。
 というか、大体の映画がそうなんだけど、結末が
わかっているせいか、あんまりドキドキしないんですよね。

 相変わらず、メリル・ストリープの微妙な
心情をかくしつつおののくとか、演技はすばらしいのですが、
(私が、この人の感情表現がうまいなって思ったの、クレイマークレイマーで
相手側の弁護士にものすごいきつい質問を受け涙目になって、すべて否定しなければ、
ならない場面の演技です)
 無駄遣いに終わっている感じ。 
  
 だけど、どこをどう書けば、これを映画的にサスペンス性をあげられるかは、
帰り道いろいろ考えたけど、全然思いつかない、、。

 ちなみに、この映画で善人か悪人か微妙な扱いになっている、
元防衛長官のマクナマラですが、この人がどわーって2時間
喋り続ける、ある意味、弁解し続ける、「フォッグ・オブ・ウォー」って
めちゃめちゃ良く出来たドキュメンタリー映画があります。
 これも、めっちゃおすすめの映画なんですが、
私、13デイズのマクナマラの印象で、すごい冷徹な切れ者って
印象だったのですが、(このペンタゴンペーパーズでもそう)
 意外と、人の良さそうな、普通のおじさんなんですよね。
それにも、ビックリしたけど、。
 言い訳の連続で、逆に可愛そうな感じがするぐらいのドキュメントです。

 スピルバーグの本領が発揮されそうな、
レディ・プレイヤー1も、ガンダム出てくるとか、金田のバイクとか
いうけど、一瞬でしょ、元々がゲームということで、
企画自体は、ちょっと不安要素があるんですよね。

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マダム・フローレンス! 夢見る二人 

評価
アカデミ賞作品賞候補をこんな低評価していいのか、
☆☆

2
iro 

「アイアンマン3」
監督・シェーン・ブラック
主演・ロバート・ダウニー・Jr

 アメコミ苦手な私には、作中の時間軸がどうも把握できていませんが、
一応、単独のアイアンマンシリーズだと、これでシリーズが終わった作品。
 脚本的映画的にも、限界感が漂っています。

 ただ、GW用にアベンジャーズが公開されるように、マーベルの
各種ヒーローがごった煮になった、アベンジャーズのほうでは、
アイアンマンはずーっとこのR・ダウニーJr で続いています。
 こっちのほうが、展開も楽そうだし実入りいいような、、。
 ミリオタの私が好きな、実戦兵器との戦いみたいな、
要素はこれで、バットマンみたいに、
リアルの要素が担保されて力がしてたのに、
もうこの3作目だと殆ど感じられません。
 そこらへんが、好きだったのに、ワタシ的にも限界。

 ドン・チードルは相変わらず出てますが、
敵役は、ガイ・ピアース。この人、タイムマシーンのリメイクというべきか、
あのへんから、SFによく出るようになりましたよね。プロメテウスとかも、出てたし。
 LAコンフィデンシャルとかで語るべきでしょうが、
 あれ脅威の脚本化の作品で原作、エルロイも自身で語っているんですが、
複雑過ぎて、作者自身も混乱してたとか、それをきれいに、
再構成して、映画化してます。原作ではあんなにショットガンエドがキャラ立ちしてません。
おっと脱線。
 グウィネス・パルトロウも、セブンとか、恋に落ちたシェークスピアとか
から考えると、はるばる来た感じですけど、とうとう汚れ役というか、
老け役をすることなく、フェイドアウェイした感じ。
この人、ハリウッドの大物の娘さんらしくて、皆恐れ多くて、
老け役を与えられないのかな、、。
 ハリウッド女優をあつかったドキュメントで散々女優やエージェント
が言ってましたけど、良妻賢母の役ができるかってところと、
駄目な母親とかバンプができるかで女優の寿命って決まるって言ってました。

 アイアンマンのスーツがたくさんでてきたり、実は、スーツなので
誰が来ても一緒とか、中空っぽでもOKとか、
 逆に他のヒーローものにない要素をあえて、自虐ネタっぽくあつかってて
そのへんが、楽屋落ちっぽく感じて、限界感たっぷりです。
 だって、他のヒーローってまさに典型的なワン&オンリーでしょ。

 ワタシ的には、やっぱり現用兵器との戦いというか、
比較がなくなって、強さの目安とか、リアルさがなくなったのが、
決定的。
 普通のマーベルモノになった。
 このブログも、最近限界感を感じているので、あえて記事にして書いてみました。
なんじゃそりゃ。 

関係記事。
アイアンマン 

シャーロック・ホームズ 2009  

エイリアン コヴェナント 

評価
☆☆。

2
lasts 

「ラスト・ショー」
監督・ピーター・ボグダノヴィッチ
主演・ティモシー・ボトムズ

 この作品ね、監督のピーター・ボグダノヴィッチって
「ペーパームーン」という神作、撮った監督で、注目して見てみたのですが、
悪いけど、もう一つ。

 50年代を舞台にテキサスの片田舎の青春群像劇みたいな作品で、
主演にティモシー・ボトムズ、女優のトップ、シビル・シェパード、
脇にジェフブリッジスと役者の名前だけはめっちゃいい。
 特に、シビル・シェパードはこの作品がデビューらしい。

「ペーパームーン」も、観客は、本物の親娘で映画に出てるって
知っていることを上手く、逆手に取った(ある意味映画のマジックを使用)
神作なんだけど、前半の出来が良すぎて、バタバタ後半に向けて
いろいろあるにもかかわらず、後半は、そのままフェイドアウェイみたいな、
ちょっとラストが弱い作品ですが、めっちゃいい映画でよく出来ています。

 で、本作ですが、ボグダノヴィッチのフィルモグラフィ的には
こっちのほうが、先なんですね。まだ演出力が慣熟していないとか
知りもしないこと、普通の評論家なら書くんでしょうが、
あのね、見た感じ、一言、暗い。
 多分、原作も含めて、そういうティストの作品だと思うけど、
暗ーいまんま、終わって、印象にもあんまり残らない。
 これ、表題のラストショーってこの田舎町の映画館の
ことで、いわゆる、テレビ化による映画衰退の
波がこのテキサスにも来ているという設定。
 逆に言うと、もっとこの映画と映画をフィーチャーしていたら、
「ニュー・シネマ・パラダイス」みたいになったかもしれない??。

 このあと「タクシー・ドライバー」のデ・ニーロの
高値の花のヒロイン役になるシビル・シェパードですけど、
まぁ、よくあるパターンで役が減っていって、
TVドラマに身を落とします。ってTVを露骨に映画のした
に書くのは、間違いなのでしょうが、だいたい、そんな感じですね。
 で、大ヒットしたドラマが、ブルームーン探偵局。そこに、
落ちてきたのがシビル・シェパードで、それを踏み台にして、
その後、「ダイ・ハード」で一躍大スターに
なったのが、ブルース・ウィリス、、。
 役者人生なんてどうなるかわかりません。
 

2
la 

「ラビリンス 魔王の迷宮」
監督・ジム・ヘンソン
主演・ジェニファー・コネリー

 あぁ、こんな時代が、在ったよなというのが、観ての第一印象。
もう今では、母親役をやるジェニファー・コネリーが子役で登場。
 ちょっと弟と歳が離れすぎてる気もするけど、。
 まぁ愛情あふれる家庭なのでしょう。

 今なら、おそらく、ブルーバックとCGで処理されているはずの
VFXが、すべてセット&マペットで処理されています。
 というのも、監督のジム・ヘンソンって「セサミ・ツリー」
というアメリカの一大教育番組のマペット奏者なのです。
 最近の若い人は、知らないでしょうが、、。
ビッグバードとか、クッキーモンスターって知ってるかな??。
私の頃でも、大分「セサミツリー」は勢いを失いかけていた頃ですが、
NHKでやってたのかな、、。しかも、この番組すごくてというか、
放送局がすごいのかな、CM一切なしで、まぁアメリカって寄付の国なので、
寄付onlyで運営されていたっていう。 
 アメリカのPBSかな、違い団体かもしれません。
 で、SWのルーカスが総指揮、この訳の当て方って不正確だと
思うんですけど、エグゼクティヴPをしています。
 このへんも、ジム・ヘンソンとルーカスのむずびつき
が色濃く出ていまして、SWのEpi5のヨーダってマペットです。
で、操作も声も、クッキーモンスターのフランク・オズって言う人が
やっていて、声一緒。
 まぁ、この辺のからみで製作して出来ている感じですね。 

 魔王は、デヴィッド・ボウイ。だけど、この頃は、
モダンラブとかのアルバムってどれか、ちょっとリアルタイムじゃないので、
憶えていませんが、音楽的には、宇宙から来たという触れ込みで
70sに鮮烈にデビューしたのち上記のアルバム80s前半で
第二期黄金期を迎えてのちに長期低迷する前触れぐらいの時期。
 主題歌も歌っていますが、かすりもしてないですね。

 この頃だと、ぐっと時期は遡りますが、リマールが主題歌を歌った
「ネバーエンディング・ストーリー」が一大ムーブメントでした。
映画も曲も、、。監督は、たしか、UボートのWペーターゼンで、
ヒットと反比例して内容は結構ダークな
仕上がりでした。
 こんな大スターになると思っていなかった、Tクルーズのレジェンド
なんと監督は、Rスコットという、、。もあったな、、。
こっちも、RスコットのPDのちからを活かせるはずなのに、もう一つでした、。

 大分、脱線しましたが、
 この映画も、子供に見せるぶんには親的にはいいと思いますが、
たぶん子供は、不満足ではないかと。
 欧米の価値観ほど、子供向けをめっちゃ検閲して見せてますから。
 子供に対して露骨な体罰が存在するように、子供は、大人と違い
まだ不十分ないきものだって価値観が、かっちりあるんですよ。
 筆者から言わせると、逆にピュアな感性で世の中を
それこそ、ナウシカじゃないですけど、曇りなき眼で見ていると
思いますけど、、。
 大人が見て星2個、子供が見て星3つですね。
 あと、マペットですが、セサミツリーにつながるどうやって動かしているんだろうという、
、マペットが出てきますが、あの手この手で動かしてます。
大体、クッキーモンスターでさえ、二人入っているのか??。
 すごいアイデアです。
 ただし、マペットが全部、今の感覚だと、ちょっと作り込みすぎているというか、
CGのペロンとした感じになれているのか、
 大人の私でも、見ててちょっと怖い。
 あんまりかわいい感がない、、。
 けっこう致命的だと、思いますけど、、。

評価。
☆☆。

2
guc 

「ガンマン大連合」
監督・セルジオ・コルブッチ
主演・フランコ・ネロ

 今週はマカロニ・ウェスタンの固め放送です。
(ソロモンの偽証でお金を使い果たしたか、、)
 悪いけど、本作は、筆者的にもう一つ。
 資本も色んな所から出ていて、なおかつ、俳優も
世界各国から参加していて、まさにタイトル通りに雰囲気ですが、
主役のフランコ・ネロより、教授とか、バスコとかのほうが、
悪いけど、キャラ立ちしている。
 だけど、アニメでも、言えるんですが、
もう何度も、このブログで書いたかもしれないけど、主役って
かっこつけないといけないし、正論を言わないといけないので、キャラ立ちって
脇や、敵役より難しんですよね。
 いつも思います。それに小説的に言えば、中編ぐらいの
Epiでそんなに過去の因縁も盛り込めないし。
 敵役で、シェーンのジャック・パランスが出ていますが、
 イタリア語は吹き替えっぽいです。
 そして、音楽は、エンリオ・モリコーネと、いっても、この人
マカロニ・ウェスタンを多く担当しているんですが、、、。
 マカロニ・ウェスタンって、いうだけで、安かろう、悪かろうで
格下に見る筆者がいけないのかもしれないのかもしれないけど、
ユニクロやH&Mの工場みたいに
一円でも人件費の安いところでロケして、アメリカやメキシコに
見えないって、難題が残るのですが、
本作は、しっかりメキシコに見える。
 残念ながら、日本人がメキシコ革命に対して基礎知識が少ないのも
乗れなかった要因かも、、。
  すいません、浅学非才で、、。

関係記事。
真昼の用心棒

評価は、またもや、マカロニ・ウェスタン風に冷酷に
☆☆。

2
ch 

「チザム」
監督・アンドリュー・V・マクラグレン
主演・ジョン・ウェイン

 もう、このころになると、ジョン・ウェインも自身の
映画制作プロダクションをもっていて、石原プロとか勝新太郎プロ
みたいなものです。
 そこの制作作品。
 前作、「大いなる男たち」で、監督させた、
ハリウッドの制作スタイルだとそれぐらいの感覚。
を監督に再起用し、西部劇での著名エピの五指にはいるぐらいの
リンカーン郡の戦いを映画化したもの。
 まぁ、ジョン・ウェインをキャラ立てするために
全力をあげて製作し作ったって感じで、他に全然有名な人が出ておらんし!!
脇のキャラも全然ドラマ的に立ってない。
 ただ、西部史的には、著名な、ビリー・ザ・キッドにパット・ギャレット
は登場しますが、演出も、描き方も俳優が役名を名乗っている程度。
 まぁ、ビリー・ザ・キッドの12歳で人を殺して、何人殺したんでしたっけ、
そこから改心しようとしてるのか、サイコパスとはいいませんが、ソシオパスな
感じは、若干出てますが、、、。
 
 これね、製作1970で、前年1969に「ワイルドバンチ」 がもう製作されていて
逆に、こんな保守的な完善懲悪な、というか、実は、完善懲悪に思えない
見方もできますが、、。
 古い描き方で保守層向けに作っていたのか、変な驚きがありますから
まぁジョン・ウェインといえば、ベトナム戦争中に「グリーンベレー」とか
作って、現地の基地で大笑いになりつつも兵隊皆故郷を
思い泣きながら見ていたっていいますから。
 
 チザムのキャラ立てとしては、好きだった恋人を兄弟に譲って、
その娘さんとの会話は泣かせますね、、、。あそこは、脚本旨いわ、、マジで。
 ただ、ラスト初老同士の格闘はありますけど、もうジョン・ウェイン
動けてませんね、、、。
 見てて違う意味でハラハラするもん、、。

 あと、どこらへんをリンカーン郡の戦いっていうのか知りませんが、
あのビリー・ザ・キッドが店に立てこもって、先に婦人を出してってエピは
80’sの「ヤングガン」にありましたね、エミリオ・エステベスがビリー・ザ・キッドを
してたわけですが、基本、囲まれたら、立てこもり犯でもおわりなんですが、
ヤングガンとは全然脱出法が違ったですね、逆に「ヤングガン」にはチザムが
出てこない、出てたかな、、、。出てたらすいません。

 勧善懲悪じゃないって論拠は、
普通西部劇って、もう土地から保安官から、街のすべてを把握している
大地主というか、牧場主が敵役として出てきて、
そこへ入ってきた、新興勢力がいじめられて、
そいつを流れ者のガンスリンガー単身、結局打ち合いで
全員やっつけてしまうって筋運びが多いんのですが、
 これ、チザムがその先に土地も牧場も抑えてる、(水脈まで)大地主
じゃないですか、、、、。
 
 大丈夫か、ジョン・ウェイン!

 フィルモグラフィ目当てで、ググるともう、このころ、「勇気ある追跡」の
あとなんですね、、、。
 ご苦労様とも、言いたい。

 正直、この作品は、あんまりおすすめできる作品では
ないですね。

関係記事。
駅馬車 1939

大列車強盗 

エル・ドラド 

捜索者

大いなる男たち
 
リオ・ブラボー
 
リバティ・バランスを射った男
  
評価
☆☆。

2
blade2049 

「ブレードランナー 2049」
監督・ドゥ二・ビルヌーヴ
主演・ライアン・ゴズリング

 いやぁ、みんな正直、これどうだったの??。
 みなさんの感想を聞きたい。
 私は、一言、Oh NO、駄作。
 去年で、一番、予告編から、ワクワクしての実際見てみて裏切られたのって、
スーサイド・スクワッドなんだけど
 (マーゴット・ロビーっていま、なにやってんの?)
 今年は、悪いけど、これだわ、、。

 これね、はっきり言って、前作の、ブレードランナー ファイナルカット
を見てない人は、見なくていいです、、。
 ブレードランナーのデッカードとレイチェルが
あのあと、どうなったか知りたい人だけ見ましょう。

 あと、もうこの時期で、そんなに気にすることないと思いますが、
完全ネタバレなので、ご注意ください。


 はっきり言って、観賞前から、一抹の不安はありました。
2時間40分強だっけ、長い、、。
 ヤバイ、サインが出ていたのですが。的中。
 前作の財産におんぶにだっこの脚本のわりに、
食料生産革命が起きて、レプリカントが復活してるし、
大停電で、いろんなもの記憶記録も含めてご破算にしてるし、

 単純に映画としては、アクションがその長さの割になさすぎ、、。
 一応、一個の謎解きで、どっちどっちで引っ張っていきますが、
それでは、やっぱ弱いかな、、。

 今回、PD(プロダクションデザイン)は誰がやっているんでしょうね、。
 ちょっと、あまりの面白くなさにブチギレて、小さい字のエンドロール見るの
忘れてつーか、調べる気にもならなかったのよ。
 シド・ミードの名を一気に売った。スピナーだけど、
spinner_6_lge
こんな感じ。
 あれだけ、空、自由に飛ぶんじゃ、車輪いらないじゃんっとも
思うんだけど、、。
2049 spinner
2049には、こうなりました。
 三輪車になった。そして、天井にドローンつき。
 ドローンも未来感としては、いいガジェットだと
思うんだけど、なら、全部ドローンにやらせればいいじゃんとか
思うんですよね。

 シド・ミードってこのスピナーだけじゃなくて、最後デッカードが逃げる車とか
デロリアンみたいなカクカクしたデザインもしているんだけど、
 あれで、なんちゅうのか、未来デザインというか、
時代の寵児になって全部のデザインするように
なりましたもんね、、。
 究極、富野さんまで発注してガンダムまで、、、。
 でも、MSスモーは好きです。最初、あれがターンAガンダムになる予定でした。
というか、当時の最先端だったんでしょうけど、
 実は、リドリー・スコットとメビウスってすごい結びつきがあって、
ブレードランナーも、街の感じとか、衣装とか部屋の中の装飾って
メビウスのタイトル忘れちゃたけど、BDの一冊から取っています。
 でエイリアンは、あのゴテゴテした宇宙服のデザイン。
 まぁ、メビウスって宮崎駿とか大友さんにまで、影響与えていますから、
単にBDの大家とか、線画の表現の素晴らしさとか抜きにしても、一時代を築いた
アーティストだと思います。
  
 閑話休題。

 で、ブレードランナー、ファンなら誰でも、知っている、
レプリカント狩りしているデッカード自身がレプリカントなんじゃないのっていう
ファンネタを今回は、逆手に取っていまして、
主人公のK、R・ゴズリング自身がもうレプリカントです。
WS000000
で、デッカード同様、AIというか、非人間にけっこうマジな恋心を
抱く、K。
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 順番的には、あってないけど、
これも、予告編で、あったキービジュアル。今のVFX技術だと、
なんともないけど、Kがめっちゃいい笑顔してるんですよ。
 ちなみに演じているのは、アナ・デ・アルマス
スクランブルにも、出てました。

WS000002
 これも、予告編であった、衝撃シーン、レプリカントってああやって
作られるんだ、、って。
 大人なのに素っ裸でめっちゃ怯えててかわいそうなのよ、、。

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これも、予告編にあったかな、、。
 こういう、キービジュアルとか、ハリウッドでは呼んでいますが、
映画製作する前に、監督がビジョンを決めるというより、
脚本とか、読まして、VFX関連のデザイナーや、実際にSF本の
表紙を描いたりしている、アーティストに何枚か描かせます。
 その典型的な一枚みたいなカット。

WS000004
この映画、とにかく、動きっていうの、アクション的要素が、
ものすごく少ない。
 前作も、実は、低予算映画で、あんまり十分なアクションシーン
撮れなかったみたいなこと、制作陣は言ってるけど、、どうだろう。

WS000003
 作品上、重要な、シーンかつ、いわゆる、この一連のシリーズの
原作者ディックがその作家人生を駆けて追い求めてきた、
模造記憶、もしくは、自分は、自分だと、思わされているだけの
機械や、エイリアンでしかないのか、みたいな、アイデンティティの
ゆらぎの表現のシーン。
 このへんは、ビルヌーヴの観念的な感じが
めっちゃよく出ていると思う。
 だけど、この人、メッセージでも、
そうだったんだけど、すぱーっと、片付けられていて、
ごちゃごちゃしていないのが、好きなのね、画面的に。
 そういった意味では、前作の真逆。これも、どうかな、、と。
WS000007
この辺、メビウスっぽいです。あの人も、女の人の裸モチーフとして大好きですから。
WS000006
ココらへんも、予告編から引っ張り。
ハリソン・フォード_2049_infobox
H・フォードに無理をさせせすぎって
ネットでは話題になってますね。

WS000008
で、出た、レイチェル。
 もう、ターミネーターシリーズで、若いシュワちゃんとか
見せてもらっているので、あんまり驚きませんが、エンドロールではね
Wアクトの女優さんの名前が載っていました。多分後ろ姿だと思いますけど。

WS000001
ラストの、大アクションシーン。
 この映画、前作が、雨でしたが、
今回は、それが、雪になり、そして、
やっぱりメタファとして、脚本上に加えられているのか、
水をめっちゃ感じました。
 でも、やっぱりアクションというか、動きが少ない。
 だから、観念的とか、言われるんですよね、、、、。
 それで、テッド・チャンみたいな高度なSFを処理した、
ドゥニ・ビルヌーヴが起用されているのかとも
思うんですよ、、。
 
 前の記事。デンジャラス・デイズ/メイキング・オブ・ブレードランナー
で書いたかもしれないけど、
 ブレードランナー ファイナルカットってそれこそ、薄暗い、夜のLAで
未来感までビジュアル的に決定づけてしまったって言われていますが、
実は、あれ、偶然なんですよね。
 低予算でどうしようもなくて、ロケなんかできない。
かつスタジオで撮るしかなく、
ありあわせのセットを切ったり張ったりして、ごまかして
 それでも、うそっぽいので、雨でごまかし、まぁ、カメラの
技術の進展というより、フィルムかな、、。
 わざと、逆光とブラインド越し、スモーク越しでごまかしと
全部リドリー・スコットの持ってるPD、画面そのもので魅せるっていう
テクニックなんだけど。
 スタッフなんか、実際に自分たちが見たものとカメラ越しに撮られ完成した
映像があまりにも違いすぎるので、びっくりしたって上記の映画の中で一人の
女性スタッフ本当に言ってましたから。
 だから、それを引き継げって酷な話では、あるですよね。

 また、本作の脚本というか、ベースの話しも
ブレードランナー ファイナルカットの脚本家の
ハンプトン・フィンチャーが参加してるでしょ。Wクレジットだけど。
 この人もね、デンジャラス・デイズ/メイキング・オブ・ブレードランナー
でさんざん、言ってましたが、当初は、たった二人だけで一部屋の中だけで、
話が進む、ものすごい観念的な話にしようと思っていて、
 そのへんが、ブレードランナー ファイナルカット
冒頭のシークエンスとか、あのレプリカントかどうか峻別する会話に
つながっているわけです。つながっているというより、
そこだけが、残った!?。
 最終稿見て、全く別物の追いかけっこのアクション映画になってて
ひっくり返ったっていってましたもん。 
 そこら辺もあると思うんですよね、、、。

だけど、ドゥニ・ビルヌーヴってメッセージの、前の仕事って
全然知らないけど、正直あんまり才能ないわ、、。
 SF映像作家としても、エンタメ映像作家としても、
 フランス人なんで、全部で表現(アート)なんだよ、っていうだろうけど、
それって、オナニーか、学生の習作自主映画でエンタメじゃないですからね、
最初に言っときますが、。
 というか、
 私的に大好きだった、テッド・チャンとブレードランナー2つを
ぶっ潰した人なので、この野郎と、恨みさえ、持っています。

 一つの謎でラストまで引っ張っているって書いたけど、
意図的に書きませんけど、これね、結末映画と逆のほうが、
文学性でたかもよ、、。
 実は、、、。ってことで。
 本作の映画の結末だったら美しいというか、皆納得するでしょう。
 で、実は、裏コードでみんな繁殖できるレプリカント説で、
ファンを翻弄してほしい、、。
 と、最後まで、ビルヌーヴに楯突く、筆者でした。

関係記事。
 もう上に記事中リンク貼りすぎました。
デンジャラス・デイズ/メイキング・オブ・ブレードランナー

ブレードランナー ファイナルカット

メッセージ
 
スクランブル

スター・ウォーズ フォースの覚醒
 
評価
むずいな、、
まぁ、正直に評価するか
2です。
☆☆。
くやしかったら、Rスコットを色んな意味で越えてみろよ、ビルヌーヴ!!。

2
sc 

「スクランブル」
監督・アントニオ・ネグレ
主演・スコット・イーストウッド

 96時間とワイルドスピードのスタッフが結集ってありますが、
どこそこのスタッフがって言う映画は、要注意だって、ウッチャンが
言っていました。
 私もそう思います。
 でも、これも、そんなに悪い映画ではないんですよね。 
 ただ、直球すぎる。それも、ド直球。
 で、脚本上で、ツイストをラストに持ってくると、脚本でごまかしてるとか、
アウトバーンのときみたいにけなすんだから、質悪いですね、私は。
 スタッフとか見てると、まさに上記した大ヒットシリーズのスタッフが、
丁度たされて参加したみたいです。
 というか、やたら欧州で撮ってるけど、96時間のシリーズってフランス系
のスタッフだったんですね、、ふむふむ。
 
 これね、私、そんなに車詳しくないけど、綺麗に、レストアしているだけの
クラシック系のスーパーカーと、アクション用の車と完全にわけてますわ。
 それと、やっぱり予算の関係でしょうが、
 アクション系の車があの立地な家から言って、多少だけど安っぽい。
BMWは出てくるけど、ベンツは??みたいな、、。
 それと、車好きな人からすると、画面に写っているだけで、嬉しいと
思うけど、車に興味ない人からすると、
もう一つ脚本がストレート過ぎて退屈かも、、。
(ちゃんと裏切りとか、ツィストありますけど)
WS000000
みんなで盗んじゃう。
WS000001
ここは、ドキドキ。
WS000002
ウィーン、
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早すぎて、勝手にモーションブラーがかかっちゃう。

 スコット・イーストウッドですが、フューリーのときは、
気づかなかったんですよね、、。あんまり似てないなぁ、、ぐらいだったんだけど、
本作は、主演ということも、あって、めっちゃ似てるわ。
 それと、今回一番思ったの、声も似てる。

 でも、ワイルドスピードも、最近は、趣旨が変わってきましたが、
初期はこんなだったような、、。

 ちょっと正直すぎるというか、もうちょっと売りか、一捻りほしい。

関係記事
アウトバーン

ワイルド・スピード ICE BREAK

評価
☆☆。あと、1/2ぐらいはあげてもいい。

2
dre 

「ドリーム」
監督・セオドア・メルフィ
主演・タラジ・P・ヘンソン/オクタビア・スペンサー/ジャネール・モネイ

 NASAを支えた、天才黒人女性のお話、
ハリウッドおとくいの、史実モノ。
 ただし、エンドロールを見る限り、よく出来た、ノンフィクションが
あって、そこからの映画化らしい。

 これね、めっちゃいい映画なんですよ、、。
 本当にいい映画。中学校あたりの映画教室で中学生に見せてもいいぐらい。
だけど、映画として決定的な要素が足りなくて、
映画と感想とか、いうタイトルのブログで
書く限り、そこを指摘しないわけには、いきません。
 各、エピソードが弱い。 
 かなり退屈。
 波乱万丈じゃない、、、。

WS000001
 ここからこの映画は始まる。アメリカならでの結構いいシーン。
 
 丁度、宇宙飛行士たちがわから、この宇宙開発を描いた、
超大作、「ライトスタッフ」を一緒に見るとよく理解できて良いと思いますが
 両方で、5時間くらいかかるので、暇な時にTryしましょう。

 考えれば、差別って人間の尊厳の問題なので、
もっと断固として戦っても良い気もするんですが、
 もうこの上の出勤途中の三人のように
(ちなみにこれ出勤途中です)
 諦めちゃっているんですね。丁度、公民権運動の時代と同じ頃なのですが、
やっぱり運動したりするような、過激な人たちではないんですよ。
 で、この映画、その差別を描いた映画でもないわけです。
 しいて言えば、名も無き、一秀才程度の差別されてた黒人女性たちが
実は、宇宙開発を支えていたっていうお話。
 逆に、上司たちが、アホすぎる、特に、トイレのEpiなど、
気づけよ、ケヴィン・コスナー!!。
 それぐらい、トロいのか、、レッドネックは?。
 ただ、NASAって日本でも同じ税金でやってる典型的なお役所なので、
ものすごい、保守的だって話は、SF好きとしては、よく聞きます。
 また、典型的な嫌な白人女をキルステン・ダンストがやっているのですが、
このキャスティング最高!。この人、スパイダーマンで女性の
二枚目やってるから、ええと違和感ありありだった。
 その キルステン・ダンストが、
「別に(差別にたいして)悪気はないのよ」
 的な、ことを和解のしるしにいうのですが、
オクタヴィア・スペンサーが、
「あなたが、そう信じているだけなのも、知っています」
と言い返す当りが強烈。
 ちなみに、オクタヴィア・スペンサーって、
「ズートピア」 の善良なオッタートン婦人、
アニメキャラとめっちゃ顔が似てる。

 あと、SF好きとして、これも、付け足しておきたいのですが、
日本でも、ハヤブサの映画があって、文科省の元高級官僚で
映画評もこなす、寺脇さんがボロクソに書いてましたが、
 宇宙開発やロケットが大好きなSFファンの間でも、
宇宙開発は宗教だと言われています。
 つまり、予算のことを考え出すと、到底割に合わない、
国家的事業なのです。
 経済的にやる意味ゼロです。
 これを、SFファンですら、言っているので、
あまり、安易に宇宙開発に予算をとか煽らないようにしましょう。
 多分、有人宇宙探査なんて、よっぽど狂信的な、国家指導者が
現れない限り、実現しないかもしれません。
 それに、放射線や無重力での人体の維持の問題もありますし、
早い話、宇宙で生きていくように、人間そのものが出来ていないのです。


WS000000
 ちなみに、実際は、この三人です。めっちゃ頭よさそう。

 
 
 あと、もう一つ、書きたかったのは、これ、完全な黒人映画のはずながら、
制作サイドが白いんですよね、、。あまり黒人そのものの感じとか、感じられない。
教会のシーンぐらい、コミュニティ、ティストが描けていない。
どう見ても、白人から見た、黒人のお話しです。

 また、白人っていざとなると、というか、黒人や有色人種を使う
んですよね、グローリーという北軍の黒人兵の映画もありましたし、
黒人の戦闘機パイロットの映画もありました。

あと、アメリカ人の勝利宣言ですよね。宇宙開発における。
 そういうところも、あってか、NASAそのものを
あまり悪く描いていない気がします。
 
 と、ネガティブなことを書きましたが、
映画としては、めっちゃいい映画です。
 こういう名も無き人のお話しは個人的には、大好きです。

 関連記事
「ズートピア」

  評価
☆☆、☆二個という。シモネタムーヴィーの「ブライズメイズ」が三個でこの映画が
二個だなんて、あなたには、良心がないのか、
 ちがいます、だって、本当に退屈だったんだもん。

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「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦」
総監督・安彦良和
主演・池田秀一

 もう何作目になるんですかね??。
 だんだん、尺が伸びてて、80分で、深夜割なしで1800円になりました。
前、短かったですよね、もう忘れちゃったけど、9ヶ月に一本ぐらいの
ペースで公開してます。ちょっとアコギなような、、。
 ベースはOVAのソフト販売に脚をおいておるのかな、、。

 今回は、ガンダムエースとかでの安彦さんのインタビューでも、
カトキさんが絵コンテきって、演出してるって話だったので、
大分期待してたのですが、、。
 カトキさんって、大友さんのショートピースでも、あのパワードスーツの作品
とかで、絵コンテきっているんですよね。
 あれ、すごかったんですよ、、。ドローンのカメラの同時進行性とか。
 田中達之さんとかが、キャラ・デザとかしてて、めちゃくちゃ評価してます。
 
 お客さんも、ほぼ同時販売になった、ガンプラのザクとか、持って
シアター何々に入る人が多かったです。(いいなぁ)

 で、今作なんですけど、前作からの期待値とか、カトキさんの絵コンテとか、で
ちょい期待しすぎたかも。

 正直に感想、言うと、失望のほうが大きかった。

 ドラマパートは、足しているところが、面白くない、、。 
 それと、サブタイトルに偽りありですよ。全然ルウム会戦が描けていない。
 ルウム会戦って、本編でも、コミックでもちゃんと描けてなくて、
 あんまりどうなったのか、分からないんですよ、ファンとして。
 シャアが活躍して、レビルが捕虜になったぐらいしか情報がない。
 で、この映像化版の初期のところで、板野さんが絵コンテきった、
シャアザクがくるくる、戦車ライフルみたいなの持って暴れるところと、
ドズルがバーをばこんってするところぐらいしか、なかったんですけど、
 そこすら、今回なかったみたいな、、、。
 シャア・ザクが加速しておわりですよ、、。ちょっと!!。
 ほぼ次作へのブリッジ的な役割でした。

 あと、コロニー落としも、描かれているのですが、 
ここも、酷かった。
 私が、「ゲムスロ」の原作からの大ファンだというのも
あるけど、残酷描写とかが欲しいとかじゃなくて、
コロニー落としって、今のアニメの絵で見せてくれたら、どうなるのか、
実際観てみたかった。
 それこそ、落ちる瞬間から、落ちて、オリジナルでは、透過光で
処理されて最終兵器的扱いで終わりだったけど、、、。
 ここも、不満。
 それと、ルウム会戦だけど、まぁ、実際ハリウッドでも、宇宙戦争を三次元的に
描いた作品なんてなくて、実際はコロニーの位置すら、ごまかして、
ガンダムって描写してるから、無理なんだろうけど、
 私のアタマが悪いのか、もう一つ、ドズルとティアンム艦隊とレビルの艦隊の
位置関係がよくわからなかった。
 単純に数が、分かれて減ったとか、わかったけど。
 あと、黒い三連星が新しい戦争って言っていたけど、MSを持っている持っていないで
戦力差が生まれるところとか、も全然描けてなかった。
 というか、次作で描いてくれるんでしょうか、、。
 黒い三連星の部隊も、どわーっていく所で終わりなんですよ。
 ちょっと、、、、、。
 それに、こっちも、MS06Rで高機動型なんだから、もっと早いって
演出が欲しかったのに、、、。

 はっきり言うと、不満のほうが、大きい今作です。
 見なくても、多分次の作品を見れば、話つながるぐらい。

 唯一、ドキッとしたの、シャア・ザクとアルテイシアが、邂逅するところぐらい。
まだ、サイド7に移動してないんですね、セイラさん。
  
 コミックのほうでは、確認してないけど、
いつシャアのメットに角が付くんでしょうね??。

 個人的見解を言わせてもらうと、これは、見なくていいです。
 というか、もっとMSが見たかったよう!!。
 
 しかし、予告編があるわけですが、公開は、来年の5月。
 いきてるか、俺。
 次作は、面白そう。なんといっても、和平交渉にマ・クベ登場。
あいつなら、小狡く、連邦と丁々発止でやりそう。
 で、レビル将軍はもう捕虜になってる。
 肝心要のルウム会戦は、多分今回の処理の仕方を見ると、
 あんまり期待できないな、、、、。
 
 完全なブリッジ作品でした。
 商売になると踏んで、間延びさせだしたな、サンライズ!!。
 今までの、過去のオリジンの作品と比べても、出来は、大きく劣ると
思います。

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「イブ・サンローラン」
監督・ジャリル・レスペール
主演・ピエール・ニネ

 これ、ググると、2010年版の「イブ・サンローラン」って
のも大量に引っかかってくるんですけど。 
 しかも、同じ、原作というか、書籍から映画化されているようで
公私とものパートナーだった。ピエールの証言から映画か創られている面まで
そっくりです。 
 どうなってんの?。
 オシャレでもなければ、センスもない私からすると一番遠い分野の映画です。
頓珍漢なこと書くかもしれませんが、ご容赦を。
 イブ・サンローランがブランドだってことはは知ってます。
 というか、マツコの月曜から夜ふかしで屈指のキャラが沢山出てくるのですが、
とある砂丘で有名な県から東京に女子大生として
進学してきた、スタッシー(呼び方、覚えてから服は買おう。)が、一年で首に
巻いていたのが、イブ・サンローランのスカーフという、、、。
なんか、最近の出来事で思い出しました。
 閑話休題。

 そのイブ・サンローランの評伝ですね、公私とものパートナーって
はっきり書くと、この人、ホモで、夫婦善哉じゃないですけど、
(あれは、ダメ男のお話です)
 このピエールという同性愛のパートナーが
糟糠の妻みたいになって、支えに支えています。
 それで、同性愛のいや仕事の上でも重要な人物で
公私共に、欠かせない人間関係なのですが、浮気したり自暴自棄になったりと、
実際の零細企業の夫婦みたいな関係になるところが、私的には、ツボでした。

 ただね、、。ファッションやデザインがわからない私からすると、
デザインやセンスがすごいというは
伝わるのですが、それ以外は、ドラマは80年代に英国でたくさん作られた
ホモ映画以上の衝撃はなかったです。

 正直、めっちゃ退屈でした。

 実は、ホモって、驚きの感じでもなく、最初から、想起させるシーンは
たっぷりあって、そこも描きかたは、もう一つでした。 
 ただ、キリスト教国では、日本以上に同性愛って禁忌で、
 タブーなんですよね、、。マジで罵られるし、
本編でもありましたが、いじめられる。
 神の教えの産めよ増やせよ地を満たせから、外れているわけで、
宗教的インモラルとしても、取り扱われるわけです。
 日本ぐらいだと、一時期言われてましたから、後、タイですか、
同性愛のタレントが堂々とテレビで仕事しているなんて、、。

 大体、評伝や、実録ものって切り取り方がめっちゃ映画として
むっちゃ難しいのですが、
 本作の場合、イブ・サンローランが一番活躍した時期とい多感な時期ですかね
それをあつかっています。
 まぁ、一番面白いところなはずなんですが、
 それでこれじゃ。ちょっと厳しいな。
 映画によると、つい最近まで生きていたみたいですね、、。
 ラストの処理の仕方は好き。
 結局、ピエールの細うで繁盛記というか、超純粋な片思い映画みたいになっております。

 評価 すいません。
悪い映画じゃないと思うのですが、退屈。
☆☆。    

 

2
yajyuu 

「野獣暁に死す」
監督・トニーノ・チェルヴィ
主演・モントゴメリー・フォード

 再び、マカロニ・ウェスタンです。なんかあるんですかね?。
 ここんところ、NHKBSならびに、衛星放送で
マカロニ・ウェスタンが固め放送されております。

 本作は、仲代達矢さんが出ているということで、
興味を持ってみてみました。
 ネットで感想を書かれている見知らぬ誰か様も同じ理由を上げておられました。
 今回、映画としても、はじめてなのですが、仲代さん以外、出てる
演者さん一人も存ぜぬという、、、。 
 やっぱりB級ティストがそこからも臭ってきます。
 というか、主役のモンゴメリーフォードも、実は、
ブレット・ハルゼイと言う名でのほうが有名なアメリカの役者で
劇中では、吹き替えだと思うのですが、イタリア語を喋っています。
 こういう、ギャラを抑えるために、売り出し中の若手アメリカ人俳優を
使うという例は多分にあったそうです。
 ひょっとして、仲代さんも、その例だとすると、悲しいですが、
ti 
見よ。ちなみに、ここにOPのクレジットにしっかりお名前が。

 映画としての出来は、
フランコ・ネロの「真昼の用心棒」より、こっちのほうが、圧倒的に
出来はいいですが、脚本的には、「真昼の用心棒」のほうが、
いいですね。
 基本的に家族絡みの恩讐ネタ好き。
 
 ただ、企画とかは、いいんですよね、偽の罪で投獄された男が、
出所し4人の助っ人とともに復讐の旅に出るって、
 ハリウッドの製作者でも、「いいじゃないか」っていいそうな
感じでしょ、、。
 でも、やっぱりどこかチープです。
 一応、4人集めるところで、4人をキャラ立てしてるんですが、
ちょいどころか、かなり弱い。見てしばらくすると、あんまり覚えられない。
「捜索者」みたいに、少ないほうが、いいのかな、、。
 はっきり言うと、最初の大柄な男性ぐらいしかキャラたっていない。
 まぁ、なにせ96分の短い映画なので、、、。
 で、その復讐のターゲット、ヴィランを仲代さんがやってます。
 残念ながら、これも、吹き替えでしたね、、。
 ただ、最後、殺されるときだけの叫び声は仲代さんその人でした。
 妙にリアル!。

 この最後の戦いもちょい問題ありというか、撃ち合いというか、
特殊部隊のジャングルでの戦いモノみたいな感じになってました。
 また、あの夜間撮影は好きです。
 ハリウッドは結構長い間、昼間撮って、フィルター掛ける方式
で、夜だと、観客の想像力を借りる方式してましたが、
 この映画とか、よく韓流時代劇の夜間撮影で使われている、
夜に横からライト煌々と当てる方式。こっちのほうが、断然好きですね。
 で、朝になってると、なぜか、多分ロケ地がかわったのでしょうが、
めっちゃ季節が進んでて、枯れ葉舞い散る、秋になってるという、、、。
 えーっみたいな、、。
 退屈こそ、しないものの、たーっと見終わって、あとは、
見たことすら忘れてしまうみたいな、、。
 若い人はそんなことは、ないでしょうが、 
よくそんな感じになる父親を笑っていましたが、
私が、そうなりつつある、この悲しさ。

 モントゴメリー・フォードは、誰がやっても
同じような、西部劇特有の無表情演劇でしたが、
仲代さんは、頑張ってました。
 というか、この人、キャリアを重ねれば重ねるほど、
演技がオーバーになるという奇特な人なんですが、
 相変わらず、めっちゃ目をむく、目むき芸で、怒り、残忍さ、失望、等の
感情のエスカレーションを表現してました。
 このへんは、日本でもイタリアでも変わらずです。 

関係記事
「真昼の用心棒」

「切腹」

評価
マカロニウェスタンぐらい冷酷に
☆☆。

2
gardian 

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」
監督・ジェームズ・ガン
主演・クリス・プラット

 これ、マーベルって前作から、ずーっと知りませんでした。
言われてみると、納得なんですが、、。
 原作、どんな感じなのですかね、、アメコミの絵柄でギャグって
ちょっと想像つかないんですけど、、。
 最近は、それこそ日本の漫画の影響で
大分アメコミそのものも変わってきているそうですが。

 前作の記事と少し重複するけど、予告編でアライグマが出てきたところで、
ダメだって前作のときは思っていたのですが、見たら、これ
はちゃめちゃだけど王道中王道のスペオペだし、
SFだしギャグも数撃ちゃ当たるて感じで、笑えたし、
意外とというか、めっちゃ楽しめました。

 で、ちょっと期待して、二作目の本作。
 一言感想。
 ダメだった。
 期待し過ぎたわけでもないと思うんだけど。
 過激さがなくなって、数撃ちゃ当たる式のギャグも減ってるわ、
あんまり笑えないわ、で
 すんごい中道よりのお金だけはかかったスペオペ作品になってました。
 どうしてだろう、、。
 監督も変わっていないしやっぱ一発当たると保守化するのかな、、。
 ガーディアンズオブギャラクシーなんだから、
話が大きくなるのは、設定から言って、しょうがないし、
その連中が実はダメダメの連中という設定なんだから
この話しの壮大さと主要キャラとの対比で理解できるんだけど、、、。

 ものすごい、中道よりの平々凡々たるスペオペに
なっちゃいましたね。
 かなり残念でした。

 gl
 完全に萌えキャラになってしまった、グルート。モーションキャプチャーから
声まで、ヴィン・ディーゼルがやってます。

shi
意外とかっこいい、宇宙船。

ys
 どこがどうなっているからすら、不明なヨンドゥの宇宙船。

 宇宙船もかっこいいし、SFに欠かせない、プロダクションデザインも
かっちょいいんですよ、。
 過激さと笑いが大きく後退。
 退屈ってことはないんだけど、なんかフツーになったなぁ
ってのが感想として残ってしまいます。

 これ、ググると予測検索でサントラて出るんだけど、
この映画の音楽って所謂多分、監督の好みで選曲しているだろうけど、
私、結構洋楽に自身あるほうなのですが、見事に知らない曲ばっか。
 これ、全部オリジナルなの、、。
 分かったの、チープトリックの「サレンダー」ぐらい、、という。
 謎の劇中歌でした。

 しかし、最近カート・ラッセルよく出ますね。

 後、マーベルお得意のエンドロールのあと、次回作の一部分を
ちら見させる、予告編ですが、私自身、マーベルシリーズがあまり
得意分野ではないのが理由かもしれませんが、
予告編の内容を全然覚えておけないんですよね、、、。
 ちゃんとあってるか、チェックできない。
 今回は、多分みないかもしれないけど、ここに記しておこう




ネタバレ
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 ソブリンのアダムとかいう分娩マシーンが出てきました。


関係記事
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

パッセンジャー

評価
☆☆1/3ぐらいです。

2
game 

「ゲームの規則」
監督・ジャン・ルノワール
主演・マルセル・ダリオ

 本作、映画史に残る、傑作らしい。
 ちなみに、監督のジャン・ルノワールは、印象派の画家のルノワールの
次男です。
 これ、制作年1939、WW2開戦の年じゃん、、。
途中から、ジャン・ルノワールってアメリカで製作しだすそうですが、
最初の監督作、「水の娘」で制作年は1924。
正に、ローリング20'sですよ、、。フランスですが。
 飛行機もだけど、やっぱり最初は映画ってフランスが世界の最先端を
突っ走っていたんですね。

 これ、古典の戯曲がベースになっているらしいのですが、
 とにかく、みんなよく喋るわ、、、。
 知人がいないけどフランス人ってみんなこんなの、、。

 典型的な、群像劇なのですが、主線がどなたか、
今ひとつわかりにくいのですが、ラストで一気にわかります。
 これ、複数どころか、群像が、公爵家にあつまって、
それらが有機的に絡まって、ドラマを造っていると
言う意味では、傑作なのわかるけど、、、。
 こういうことを主題においても居ると思うのですが、
かなりいと病むごとなき際の方々の、それこそ
めちゃめちゃ非生産的な内容の話しなので、正直、
観客サイドからするとどっちでもいい話なんですよ。
 生き死にとか、そういったはなしではない。
 みんな遊びまくっています。
こんな、堂々と不倫とかキリスト教の国でやってていいんですかね
とか思っちゃうわけで、、。
 まぁ、映画のウォッチアビリティも時代を経るごとに
上がっているので、昔の映画ほど、結構退屈なのですが、
 これも、苦労しました。
 面白かったのは、狩りのシーンかな、、。
 欧米人の貴族の遊びの一つ狩りって今ひとつ
どんな感じかイメージがわかなかったのですが、
 この映画では面白かったです。
 女性もライフルをばっすんばっすん撃っているのが衝撃的。

 しかし、いかんせん、シリアス度が足りないですね、、。
難しいというより、かなり退屈でした。
 でも、ラストで主線がわかるって、逆に群像劇としては、
よく出来ているわけで、うーん。
 映画史的な作品を見たという、自己満足だけですね、、。

☆☆。
 
 

2
ws 

「ときめきサイエンス」
監督・ジョン・ヒューズ
主演・アンソニー・マイケル・ホール

 ポスターの画像が全然ない。
 抹殺されてるのこの映画!?。
 というのは、冗談でして、NHKがよくやる固め見せに見事に乗っかりました。
本当に見せたかったのは、「すてきな片想い」だったと思いますが、、。

 また80'sに拘るようですが、80年代ジョン・ヒューズという
映画人が確かに存在しました。
 監督そのものは少ないのですが、製作とかまで入れると
90年代にまで、股にかけ仕事をしています。
「ホーム・アローン」の製作をしていると書くと
一番ビックリするかな、、。

 当時「すてきな片想い」の主演の赤毛のちょっと怒った感じの
モリー・リングウォルドって当時からどこがいいのいって
思っていましたけど、もうカリスマ的人気をそれこそ
現地では持っていました。
 日本じゃ、もう一つでしたね、、、。それにこういったというか、
ジョン・ヒューズ的な、あまり予算をかけない作品にちょこっと短期間
だーっと出た感じの人で、ブレイクするって感じではなかったですね。
私だけ、良さがわかっていないかもしれませんが、
 90年代ぐらいになると、ガーリーとかって言葉が出てきて、
違った扱いになったと思いますが、、。
 現地ではね、赤毛ってそれこそプラチナ・ブロンドより人気があるんですよ。
もう、それだけで、美人の要素で、すごいみたいな。
 これが、東洋人にはわからない。金髪のほうがすごい感じするでしょ。

 まぁ、見た感想ですが、どこを斬っても80年代って感じですね、、、。

 バブル世代は懐かしくて、泣いちゃうんじゃないでしょうか、、、。
女性としては、人気と知名度では段違いですが、本作のケリー・ルブルックのほうが
断然魅力的。
 科学技術は理解できなければ出来ないほど魔法にみえてくるって
アーサー・C・クラークは言いましたが、本作だと正にそんな感じですね。
 コンピューターってこんな扱いだったんですね。
 アメリカ人ですら、よくわかっていなかった。し、
やったらこういうことが出来るぐらいの物体だったんでしょうね。
 
 また、この両親が外出中とか、映画見に言っている間とかに、
高校生だけで、パーティをして、親が帰ってくるまでに
きちんと片付けるってアメリカ人の定番シークエンスで
よく本、(私は、ドクター・スースで一回読んだ)ドラマ、シットコムで
登場します。
 後、スタッフリストでびっくりしたんですが、これ製作ジョエル・シルバー
なんですね、、。「リーサル・ウェポン」とか「ダイハード」の。
 なんか、ジョン・ヒューズとは作風が全然マッチしない気もしますが、
ちょっとびっくり。

 本作は、駄作ですが、最後にとても重要で有用な情報を書きます。
 ジョン・ヒューズを見るなら、
「ブレックファスト・クラブ」を見てください。
 傑作です。ちょっとエッジが効きすぎて、エンタメじゃないと
思われる方もいるかと思いますが、めちゃめちゃ良く出来た映画です。
 どうして、この作品が放送されないか理解できない。
 上記した、モリー・リングウォルドも出てるし、本作で出ていた
アンソニー・マイケル・ホールも出ています。

☆☆。

「ブレックファスト・クラブ」を見てください。

2
blame 

「BLAME!」
監督・瀬下寛之
主演・櫻井孝宏

 これ、一応主演、櫻井孝宏ってことになっているけど、
あのセリフ量で主演って、詐欺レベル!?。
 声優さんって昔は、現場一日行って幾らでセリフの量に
関係なくギャラというより、ほぼ日当、が出てた話は有名。
 流石に、社会問題化したのか、業界の方で是正が最近では取られている
らしいのですが、、。
 しかし、逆に、声優がランク付けされてエグく成ったという話も
聞きますが、、、。

 これね、予告編を劇場で見たときは、来たか!!と
期待したんだけどね、、、、。

 オタクとしてはね、弐瓶勉さんは結構思い入れのある
作家でして、先に「シドニアの騎士」がTV映像化(劇場版もあるらしい)
されたでしょ、しかも、アニメ制作は同スタジオ。
 まぁ、作品的には、「シドニアの騎士」のほうが、巷よりというか、
ガンダム以降のリアルロボット路線で、大分マスで勝負できる内容
なのでそうか、そうか、と思っていたんだけど。
 BLAME!から追いかけていたものとしては、
丸くなったな、二瓶もとか生意気にも思っていました。
 コミックでも、「シドニアの騎士」で、随分画が白く成ったでしょ。
意図的に、トーン貼ってないだけでしょうが、、。
 ファンはご存知かと思いますが、
 このBLAME!、コミック・アフタヌーンとう媒体に
連載されていました。
 もともとは、モーニングの分冊みたいな扱いだったのかもしれませんが
 私的には、90年代のガロだと信じてずーっと読んでいました。
 今も分量は変わりませんし、四季賞とか賞の性格的には変わっていないと思いますが、
めちゃめちゃ尖った雑誌だったのです。
 弐瓶勉は、その急先鋒の一人。
 また、豈図らんやですが、今「無限の住人」も実写ですが映像化されております。
当時、この「BLAME!」「無限の住人」「岸和田博士の科学的愛情」
「ヴィンランド・サガ」が引っ張っていて多分、アート系とは言わないまでも、
所謂、どメジャーなマンガ連載を嫌うマンガ家さんの憧れの
媒体だったと思います。
 偉い脱線しましたが、何がいいたいかと言うと、
 この「BLAME!」は本来、ちょっとエッジの効いたどころか
めちゃくちゃ尖った作品だったということなのです。
 大まかな筋こそ理解できるものの、延々と続く、果てしない世界観。
と異様な世界観にただ圧倒しているだけで、お話が続くような、
それこそ、フランスのBD読んでるみたいな感覚がありました。

 んで、ここから、ぐっとこの映画の記事にねじ込みますが、
はっきり言うと、これ、脚本村井さだゆきが書いていますが、
構成は、大変だったと思います。また、原作をしっかり読んでいない
私としても、←そんなやつが偉そうに書くな。
 どこの部分を取ったのか、オリジナルなのか、皆目わかりません。
 だけど、原作の果てしなく続く、果てしなく広がっている
世界観が映像化されているとは、かなり言い難い。
 というか、テクノみたいな、きちっと同じ物体が基礎的に
ならんでいるからこそ得られるみたいな快感って3DCGならではというか、
一番得意分野なはずなのに、そこがあんまり活かされたコンテというか
レイアウトになっていない。
 トゥーンレンダリングでレンダリング時間を大分削減できているんだから、
劇場版としては、もっと美術というか、
 あの都市というか、世界観をもっとそれこそ、延々とコピペして
製作してほしかった、、、。
 画的には、TVの「シドニアの騎士」とお金のかかり方といいますか
あんまり変わらないと思うわけです。
 というか、見て一番思ったのは、セル画と同じ、
比較的、楽なトゥーンレンダリングで、これだと、映画としては売りとして
ちょっとどころか、かなり厳しいかなと。
 動作もキャプチャーじゃなしに、付けてるから、当速度で、手描きで言うところの
アクションゲージがなくて、演技的に不自然なところはいっぱいあるし、
3DCGって早い話、人形劇なんですよ。

 それと、もう一つ、アニメ制作したポリゴン・ピクチャーズについて
少しだけ、所謂、超がつくほどの老舗3DCG製作会社です。
 それこそ、Windows98とかが流行るまえぐらいからCG造っているような。
 最初に名前、認識したのって、所ジョージのキャラかなんかで
5分間ぐらいのわりとコミカルなCGのアニメがあったんですね。
ワニが出てきたような、、、。
 それが結構面白かった。へーって3DCGでこんな事できるんだって思ったし
所謂、まだCPUとマイクロチップに無限の可能性と
予算の差をそれらが埋めてくれると日本の映像制作者が思っていた時期
ですよね。
 その後、その幻想が意図の簡単にぶち壊されますが、、。
 暫く、CMとか造っていたのでしょうか、あんまり名前を聞かない時期がありました。
 パート、パートとかメカの一部分だけとかだと、名前を聞いていましたが。
「イノセンス」の最初のところとか、違ったっけ??。
で、ツムツムとかもやってるらしい、、。
 というか、所さんのアニメでも本来、ツムツムの路線なんですよね。
で「シドニアの騎士」でどかーんと来て、「亜人」で
弐瓶勉つながりで、本作っぽい。
 まだ公開になっていませんが、虚淵玄が脚本を書くことで
話題にもなっているアニメ版の新作ゴジラもこのポリゴン・ピクチャーズ
が制作するらしい。アニメって主要スタッフで相当コントロール出来ますが、
やっぱり究極のボトムアップといいますか、制作会社の"色"もめちゃめちゃ
出るんですよね。   


 構成と脚本のドライブ感で魅せるには、
脚本は、デストピアもののSFによくある感じだし、で、ちょっと陳腐な出来、、、。
 ラストも、なんかでかい、駆除系が出てきてほしかった。
 この後1クールぐらいでTV放映されるっていうんなら
理解できる終わり方だけど、、、。 


 期待しすぎたのかな、、、、。

 映像作品としては、もう一つだと思う。

☆☆。 

2
af

「アフター・アース」
監督・M・ナイト・シャマラン
主演・ジェイデン・スミス/ウィル・スミス

 これ、興行収入的には、大コケの
大問題作らしいのだ、、。 
 そんなに、悪い作品とは思わなかったけど、
基本的にはおもしろくないことには、違いない。
 これで、ジェイデン・スミスの映画俳優としての
キャリアが終わってしまったかもしれないけど、、、。

 監督は、M・ナイト・シャマランで
原案がW・スミス。
 原案で失敗しているのかと思ったら、
これ、もともと現代劇だったらしいそこに、色々
アイデアを盛り込んでSFになったそうです。
 だめな理由その一というか、基本、脚本が陳腐なんだけど
 観てて一番思ったのは、設定が良く出来すぎてて、
 この本編が始まる前の部分を見たいって思いました。
地球を元に戻すために作られた究極の生物兵器「アーサ」と戦う人々
みたいな、映画を、、。

 SFに欠かせない、プロダクションデザインは、なかなかかっこいいまでは、
いかないけど、地球がダメになったのちの世界観としては、
まぁまぁいいと思う。
 SFの傑作「ブラッド・ミュージック」じゃないけど、
 材質もすごい代わるとおもうんですよね、、。未来だと。
 で、あのひらひらした薄膜でいろんなものが覆われているって
感じはいいと思うんだけど、、、。
 まぁ、かっこよくはないですね。
 ウィル・スミスが動けなくて、息子にいかせるっていう大筋は
 なんか酔っぱらいのオヤジが、タバコとか酒を息子に
買いに行かせているみたいで、ちょっと嫌でしたが、、。
 しかも、偉そうに色々説教するあたりが、、、。
 この映画致命的なのは、
 このパートが決定的に面白くないんですね、、。
 というか、まぁ、ありがちな展開と進行に終止しました。

 また、アーサのデザインは最悪。
 
 SFってもともとがありえないお話しを大の大人に
魅せて見せているいるわけで、一つ間違うと
こんな大惨事になるという例かもしれない。
 ウィル・スミスってもともとミュージシャンで
偶々SF映画でヒットしてスターになったので、
SF映画とともにときには、殉死してもいいんじゃないでしょうか、、。
 最近は、演技派に転向しようとあがいていますが、、。

 トラボルタの「バトルフィールド・アース」ほど酷くないです。
 SF好きにはおすすめしますが、一般の人にはおすすめしません。

関係記事
「ハンコック」

☆☆
 
   
 
 
 

2
rf 

「ランブルフィッシュ」
監督・フランシス・フォード・コッポラ
主演・マット・ディロン

 一言、めっちゃ残念。

 こんな映画だとは思わなかった。
 巨匠コッポラの「アウトサイダー」って80年代映画の
一つの到達点です。
 80年代ヤングブラッドってどうせ、映画会社か、配給会社が
つけた売出し文句でしょうが、そう呼ばれた俳優連中が
わんさか出ている映画でかつ、こんな悲しくて痛烈な青春映画はない。
 実は、当時う早くでしたが、トム・クルーズも台詞一個か
ない"がや"担当ぐらいで、喧嘩のシーンにちょこっと出てました。
 逆に、「アウトサイダー」でメインだった連中が、
 80年代もてはやされて
わりと安い映画の使い捨てにされて、ぽしゃった気もする。
 私の勝手な心の映画史の中では
この「アウトサイダー」のあと、同じ原作者で、コッポラが
ほぼ全編モノクロで撮った伝説の映画だったんですが、

 見てみたら、、、、。

 ダメだ。最近の若い映画ファンからすると、ミッキー・ロークって
「レスラー」のボロボロになったイメージでしょうが
「ナイン・ハーフ」ぐらいまでは、セクシー俳優の象徴だったんですよ。
 どれくらいのセックスシンボルだったか、これは同時代を
生きないとわかんないと思う、丁度バブルと寝た女みたいな感じだけど。
 それが、ものすごい、八百長丸出しのボクシングの試合のあと、
長い間姿を消したと思ってたら、
実像映画上ともに脅威のシンクロでボロボロになって「レスラー」に出てきたから、
二重に衝撃だったわけです。
 これも、ある意味、観客が、俳優が演じていることを知っていて、俳優のキャリア上の
これがどんな作品に当たるか知っていて、なおかつ、俳優の私生活まで知った上で
 半分騙され、半分正気で見る映画のマジックそのものなのだと思う。
 本編では、髪をオールバックにしてない、ミッキー・ロークですが
 独特の、甘い感じは十二分に出していますが、
 映画そのものが、全然かっこよくない、、。

 むしろ、ダサい。

 トレインスポッティングも今続編が公開されていますが、
 青春映画というか、無頼系や、犯罪系のだめ人間を描く映画でも
どこかかっこよさがないと、当たり前だけど、
嫌悪感と悲惨さだけ、観客に突き刺さってくるんですよ。
 その象徴みたいな映画。
 コッポラって、町の最下層の人間を描く時、
こんなにセンスないの、、て逆に思っちゃうぐらいダメ。
 実は、私的には、ここのあたりから、コッポラ不遇の時代がやってくると
思っています。
 それを、本作「ランブルフィッシュ」を見て確信しました。
 実は、この低予算、青春二作品を撮ったあと、「コットンクラブ」で
めちゃめちゃお金かけて、取るんだけど、
 もう一つだった。「ペギー・スーの結婚」はある程度
認めるんだけど、
「タッカー」なんてもうちょっと面白くなるでしょの象徴みたいな
作品だった。
 「ゴッドファーザー3」でやっと予算に見合った映画になったとおもています。
 あとは、ぎりぎり「レインメイカー」ぐらいかな、、。
 多分、70年代で、燃え尽きいちゃってたのかもしれませんね。

 逆に、どうやれば、映画のかっこよさって出るのか、
 突きつけられたような、作品です。

「アウトサイダー」で興味を持った人だけ暇な時に見てください。
お薦めできるような映画ではありません。
☆☆。
  

2
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「ダイ・ハード/ラスト・デイ」
監督・ジョン・ムーア
主演・ブルース・ウィリス

  とうとう、作品に数字がつかなくなったけど、作品としては、
5作目になります。前作までは、4ってついてた。
 正直ちょっと経年劣化感は否めませんね。
 B・ウィリスもかなり年取っちゃったし。
 前作で、というか、ずーっと家族一人が事件にシリアスに巻き込まれるっていう
スタイルを踏襲してます。
 初期は、元奥さん、で4作目は娘さんで、今作は、息子。
 
 というか、前作の4作目が、結構出来のいい作品だったんですよね。
 私的には、1,2,4が好き。
 前作は、まぁ、ブルース・ウィリスも歳とったということで、
若手オタク成年と組まされるし、娘さんもでるし、
 舞台が、アメリカ全土とクライシスも大きかったし
 垂直離陸VerのF-35ともトレーラーで戦うしで結構良かった。
 その分だけ、この作品のちょっとヘタった感が際立ちます。

 本作の予告編でB・ウィリスと息子が、
"Do we hug eachother?"って訊いて、息子が無表情で答えず
嫌そうな顔して、
"No"ってBウィリス自身が答えるシーンがあったのですが、
 なにかスリルがあったのちに、ここがあると思ったのですが、
 ちがいましたね、、。
 でも、このシーン好き。
 しかし、まぁいかつい親子ですね、、。あんまり近寄りたくない。
 「10クローバーフィールドレーン」に出てた
娘役のメアリー・エリザベス・ウィンステッドもちょこっと出てます。

 いかにもセットっぽいのですが、ハインドはランボーシリーズで
デッチアップのハインドがよく飛んでましたが、本作は、多分本物。
 軍事ヲタとしてはそれぐらいですかね??。

 タイトルからみんなシリーズ的にも終わってしまったと
思っているみたいですが、、。
 主要製作チームによると、脚本の計画はあるそうです。
 但し、計画ですが、、、。

関連記事
「10クローバーフィールドレーン」

五本も作ればこういうのもあります。
☆☆。
 


  

2
bir 

「バーディ」
監督・アラン・パーカー
主演・マシュー・モディーン/ニコラス・ケイジ

 80年代映画としては、超有名な映画なので、
期待して見ましたが、残念ながらいまいちでした。
 監督のアラン・パーカーって、日本だけで異常ヒットした
「小さな恋のメロディ」の脚本家で監督としては、
「ミッドナイト・エクスプレス」が一番有名でしょうか、
ちなみに、「ミッドナイト、、」の脚本は
オリバー・ストーンだったりします。
 (この、監督と製作者、脚本家つながりをやると、永遠に
 つながっていきます)
 これも、いわゆる、ベトナム帰還兵ものですね、
 というか、始めて知った。
それと、二人の若者の青春を並行して描いたみたいな、、。
 マシュー・モディーンが出てるのは知っていましたが、
相手役にニコラス・ケイジが出ていることに見て
始めて気づきました。今でも、ニコラス・ケイジのことは
評価していませんが、「月の輝く夜に」以前は
ほとんど、ノーマーク俳優だったので。
 
 原作に忠実すぎるのかな、、。
 バーディがベトナム戦争で心を痛めたのは
ほぼ自明だし、ニコラス・ケイジも顔に怪我を負って帰還する
ということで、多分映画では、それほどハードに描かれていませんでしたが、
 原作は、相当ショッキングに描かれているかもしれません。
 バーディがどうしてこうなったかというのと、
かれが心を開くのか、というのが映画的なモーティーベーション
になると思いますが、
 ほぼ、この二点が自明なので、
 全然ドライブ感がない。

 マジで、悪いけど、途中でかなり退屈してしまい
すこし二時間が苦行だったかも、、、。
 私が、アラン・パーカーを80年代に知ったときには、
この「バーディー」あたりの作品が公開されもう功なり名をあげたあとで、
丁度「「エンジェルハート」にロードショーで行って、
圧倒された記憶があるのですが、、、、。
 この頃から、カメラの性能が良くなったのもあるでしょうが、
 逆光で撮影する監督が増えてきました。
 このアラン・パーカーと「ナインハーフ」のエイドリアン・ラインとか
 後、ベトナム戦争のころにしては、美術が少し古すぎる気もしますが、
これも、アラン・パーカーの趣味です。
 50年代あたりの車、建物、風俗が好きなのです。
「エンジェルハート」のほうが、百倍ショッキングでしたね。

☆☆1/5 

  



 

2
12 

「12人の優しい日本人」
監督・中原俊
主演・塩見三省

 これ、主演といっても、12人ほぼほぼ全員均等に
台詞があるので、主演とかあまり意味がありません。
有名な戯曲であり映画の「12人の怒れる男たち」をベースにした
コメディです。オリジナルはもちろん演劇です。
 監督の名前より三谷幸喜の名前をあげるべきでしょうか、、。
 以前見たときは、機嫌が悪かったのか、忙しかったのか、疲れていたのか、
途中で投げ出してしまいました。
 この映画関係者の方々みなさんすいません。
 今回は、バッチリ楽しんで観れました。
 というか、私、オリジナルの演劇も高校の時、演劇鑑賞で
生の舞台を見てるし、ヘンリー・フォンダ主演のハリウッド作品も見てます。
 色々比較できておもしろかったです。
 といっても、こちらは完璧なコメディですが、、。
 当時は、裁判員制度すらなかったわけで、
 今見ると結構コメディとして成立しないかもしれません。

 どんな風にこの映画撮ったのかすごい興味ありますね。
 もちろん演劇風に長回しのシーンがほとんどなのですが、
割りとカット割っています。ドラマなみに、、。

 どこがどんなふうにオリジナルと変わっているかというと、
先ず、オリジナルは、有罪が確定気味だった被告が無罪へ変わっていく
というお話です。
 それが、真逆。本作では、ほぼ無罪だったところから、有罪へと
移動していく。
 また、最後まで抵抗する陪審員が結構個人的な恨みを被告に対して
混同しているところも、同じ
 オリジナルは、一切女性が出てきません。

 どの俳優さんもあぁドラマでよく見るけど、名前までは覚えられない人
ばかりですが、
(例外は、トヨエツ)
みなさん台詞回しといい上手いですね。

 ググると色々出てくるのですが、
 実際の演劇は、4回劇ほど公演しているみたいですが、
 最新のがやっぱり見てみたい。
 石田ゆり子に、山寺宏一、江口洋介と、出てます。
 すいませんね、映画と関係ありません。

 だけど、脚本の力は認めますが、
 映画としては、残念ながら星3つですね、、。
 
☆☆☆

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